入部テストなんかあるの聞いてないんだけどっ・・・!
奏音と詩音、結衣は千早を連れて書道サークルの部室へと来た。
「ここが私たち書道サークルの部室よ。」
詩音に紹介された部屋を見て千早は驚く。
「畳があるのね。書道をするから?」
「それもあるけど・・・一番は寝転びたい時ってあるじゃない?その為よ。」
「はぁ?」
千早は意味不明と心に思う。しかし、その心の内はみんなにバレバレだった。
「まぁその説明じゃ意味不明に思うよね♪でも大学のサークルなんだから良いじゃない?細かいことは気にしない〜♪」
「そ、そうだよ。それに私たちも入って一日しか経ってないからまともにサークル活動してないんだよ」
そう・・・奏音達3人は凄く打ち解けている様に見えるが、まだ出会って1日である。まともにサークル活動もしていなければお互いの事をまだよく分かっていない状態である。
「ふーん。それもそうね。」
そう言って千早は入部届けを出そうとすると・・・
「ちょっと待って。はいこれ」
詩音は千早に筆と紙を渡す。奏音や結衣にやってもらった事をやらせるつもりだ。
「千早ちゃん、コレに好きな言葉を書いて?」
「は、はぁ?」
突然の事だから戸惑う千早。いきなりそんな事言われてもスッと書けれない人が殆どだろう。
「いや、よく分からないんだけれど?好きな言葉なんてすぐに出てこないでしょ?普通は」
「そこにいる奏音ちゃんと結衣ちゃんはスッと書いたけど?」
千早は奏音と結衣の方を見る。この2人から好きな言葉がスッと出てくるイメージはない。
いや・・・奏音はあるか。漫画とかアニメの影響を強く受けそうな感じするし。
「アニメ?あっ・・・!」
すると何か思い出したかのような顔をして千早は筆を手に取り紙に書く。
その紙にはこう書かれていた。
『疑って安全を保つより、信じて裏切られた方が良い』
「いま、ふと思いついた言葉よ。アニメで聞いたことある好きな言葉を書いただけなんだけどね」
千早はクールな顔をしているが心に熱い物を持っているというのが伝わってくる言葉だ。
「良い言葉だね〜!あたしもこの言葉好き〜♪なんかカッコ良い!」
奏音にはこの言葉の熱さと侠気がカッコ良く感じるみたいでテンションが上がっている。
そして結衣も・・・
「何だか友達とか大切にしそうな感じで良いね。私も好きだな」
そして詩音は・・・
「良い言葉ね。アニメとか漫画でありそうな言葉だけど。でも合格よ」
「え?これで入部テスト終わりなの?私、入部しても良いの?」
戸惑う千早に詩音は頷く。
「そうよ?じゃあこの紙は貰うわね」
詩音は千早が手にしていた入部届けの紙を受理した。
この瞬間、千早が書道サークルに入部が決まったのであった。
あっさり入部が決まって本人は困惑した表情ではあるが・・・。




