心に"漢"は棲んでいるか
メガネの女の子は奏音に言われて自分の思いのままに、感じるままに好きな言葉を書く。
しばらくすると書き終わり、書いた紙を詩音に渡す。
その紙には『生に涯あれど名に涯はなし』と書かれていた。
「あら、なるほどなるほど・・・」
書かれている言葉に詩音はいろいろ考えさせられているみたいだが奏音は紙を見ていないからなんて書かれているのか分からない。
「詩音ちゃん、あたしにも見せて〜!」
そう言って詩音が持っている紙を取ると「おおぉ〜」と声を出す。
「あ、あの何か変でしたか?」
女の子は顔を赤らめて恥ずかしそうにする。
「いや、素晴らしい言葉よ。その歳でこの様な言葉を好きになるなんて普段から色々考えているのね。合格よ。」
「えっ?あ、ありがとうございます!」
「う〜ん?この言葉そんなにいい言葉なのかな?」
2人が盛り上がっているところ、奏音は必死にこの言葉の意味を検索していた。
すると・・・
「生に涯あれど名に涯はなし」とは、人の命には終わりや限界があるが、その人が残した名声や功績、名前は後世まで永遠に残る
と書かれていた。
それを見た奏音は「カッコいい・・・!」と目を輝かせていた。
「ねぇ!君、カッコいい言葉知ってるんだね♪君名前なんていうの?」
奏音に馴れ馴れしく抱きつかれた女の子は少し照れる。
「友利結衣です。理学部数学科で将来の夢は数学教師です・・・」
「あたし戸柱奏音♪結衣ちゃん宜しくね。」
そして2人は握手をする。この瞬間彼女たちは口では言わぬが心が友となった。
「じゃあ私も結衣ちゃんと握手しようかしら?」
詩音が結衣に手を差し出すと結衣は握手をする。
握手は漢と漢が友となる為に最初に行われる行動である。
彼女達は見た目こそ可憐な少女ではあるが心に漢が宿っていたのだ。




