holiday 第百七十五話 等価交換
桃怪が階段から壁を登ってくるマロンよりも速く壁を蹴り抜いて登ってゆく。
桃怪(奴は監視してるんでしょ)。
その時、桃怪のトランシーバーが鳴った。
カイ「桃怪。知ってるかもしれないけどマリアはきっと消化器を隠してる」。
「まずは消化器を奪い返すことに注力してくれないか」。
桃怪「OK。すぐに奪還してあげるわ」。
階を進むほど、マロンの数が減っていく。
そして桃怪が最上階へと到着した。
桃怪(ここにはマロンがほとんど来ない。本当に最上階にマリアとそれがあるようだね)。
(でも逆にそれが問題。その場で投げつけたとてマリアの目眩しにしかならないからね)。
桃怪がセキュリティルームの扉を開けようとする。
桃怪(チェッ。流石にロックはかけられてるか)。
鎌で扉を切り刻もうにも表面に傷がつくばかり。
その時、窓越しから爆発しているかのような轟音が轟いた。
「お嬢ちゃん。その窓開けて下がりな」。
桃怪が考えるよりも反射で窓を開けてその勢いでドアから離れる。
最上階へヘリコプターが登ってきた。
入り口には則武がロケットランチャーを構えて膝をついていた。
則武「これ使うのも癪なんだが気にしてはいられんな」。
引き金が引かれた時、ランチャーは筒からガスを勢いよく噴射しながら飛び出された。
扉に激突した瞬間、叫ぶかのような破裂音がこだまし、扉は爆発により見えなくなった。
則武「チェッ。もう柱が上がってるぜ」。
後藤「爆弾とお前の弾丸で奴らを防ぐぞ」。
桃怪(誰だか知らんが恩に着るわ)。
桃怪は粉々となった扉の境界線を飛び越えた。
爆風の中桃怪を出迎えたのはNマリアではなくbotの刺突だった。
爆風からの急襲でさえ避けるが耳が切り裂かれた。
だがbotの刺突がピークに達した直後、botの首が消えた。
彼女の視点はすでにbotから階段を挟んだNマリアに向いていた。
互いの顔に青筋が浮かぶ。
桃怪「やっとお前の顔が見れたぜ。餡を殺したツケはテメェで払ってもらうぜ」。
N「ゴミを死んだ数にいれるんじゃねぇぞ」。
「家族も心も知らない奴の命なんて何にもならないのよ」。
その言葉を聞き、桃怪の顔から青筋が消える。
鎌がいつになく鋭さを帯びていた。
その時、マリアの目の前に桃怪が飛び込んでいた。
桃怪「死ね」。




