holiday 第百七十四話 弾け飛ぶべき劇
マロンが倒れたタナカへと向かう。
それをカイの糸を掴む鈴木が高所から手を離し
着地の衝撃でタナカ周りのマロンを吹き飛ばす。
フレックサーも割って入り千手を地面に何度も叩きつけマロンを宙に浮かせて寄せ付けない。
鈴木は肉を切り刻まれながらも地面に残るマロンを踏み潰して行く。
それでもタナカの方へ徐々に近づいて行く。
マンティスを喰い殺そうとするマロンを桃怪が蹴散らす。
フレックサー「お主、こいつに一匹でも奴が乗ったらその時点でゲームオーバーだ」。
「気を引き締めろ」
鈴木「オスッ!」。
マンティスも上半身だけ起こしてマロンを自分の周りから遠ざけようと短刀で斬り続けながら心眼を開いてマロンの親玉を特定のしようとする。
マンティス(クソッ依然として見つからんか)。
マリア(死んでなかったか。カマキリというよりゴキブリね)。
カイがドーム状に盛られたマロンに釣竿を振りかぶる。
着地した糸にマロンがしがみつく。
釣竿は重さで動かない。
そう思われたその時
カイ「吹き飛べゴラァってやつかな?」
カイが体を捻り竿を一気に下に降ろす。
するとマロンが立つ地盤が浮いたのだ。
カイはドームそのものに糸をぶつけず地盤と地盤の隙間に針をかけたのだ。
支えるものを失ったマロンのドームが閉じ込められた傷だらけの横小路ごと飛ばされる。
ドームから解放された横小路は鎖を振り回して鎖にマロンを巻き込む。
鎖を断とうとするマロンを手首で鎖をプロペラのように回してマロンを粉々にする。
だがそれも限界。
横小路「っ!!」
一匹のマロンが手首の腱を正確に切ったのだ。
回す手は力を失い手から鎖が離れる。
その隙にマロンが攻めよる。
痛みで横小路の反応が完全に遅れた。
横小路(まずい。早く別の手で...)
フレックサーと鈴木もマロンの波状攻撃を防ぎ続けたボロがで始まる。
床から弾かれるマロンの数が減ってゆく。
感情なくともマロンが邪悪な笑みでも浮かべているように鈴木は見えた。
マンティスの短刀がマロンによって持っていかれた。
そのままマンティスのもう一つの目に鋏が迫った。
それでもマンティスは上半身を捻り飛び掛かる鋏が目尻に掠る。
カイ(相変わらず動きにキレがある)。
(...いや待てよ。こいつらずっとこのパフォーマンスを保ってか?)。
カイ(絶対違う。螺旋階段を登っていた時は上から転がることしかできてなかった)。
(それに巨漢との戦いでも奴らは来なかった。加勢した方が都合がいいはず)。
マンティスがカイの方向を見る。
(マンティスさんでも親玉の場所を見抜けないようにすることだって出来ているのにだ)。
その時、マンティスは自身に心眼をかけてマロンを視界に入れた記憶を全て疑う。
そしてある一途にたどり着く。
マンティス(そうか!奴らはもう回復したってことか)。
マンティス「カイ!」
マンティスは手刀でマロンを破壊しながら問いかける。
マンティス「Nマリアはどんな性格だ!」
カイ「、、、、合理的」
マンティス「マンションの時、何を使われて奴らは消えた」
カイ「、、、毒」
マンティス「それから奴らは攻撃したか」
カイ「、、してない」
マンティス「今回も奴らが攻撃してない時があった」
「その間に入る前、最後に奴に攻撃したのは誰だ」
カイ「、餡」
マンティス「...彼女は最後に何を使った?」
その時、桃怪の眼が鋭くなった。
カイ(まさかあれなのか!?マリアの目眩しでは終わってなかったんだ!)
マンティス(その目はわかったな。マリアが何を隠しているか)。
アジトの扉からトラックが破壊しながら飛び出した。
トラックからシューターを筆頭に複数人の戦闘員が雪崩混む。
カイ「シューター!」
シューター「重症者はいますか!俺に渡してください」。
その刹那、フレックサーの目から光が消える。
それは長年雨風に晒され続けた地蔵のようだった。
フレックサーが攻撃を止める。
すると攻撃が間に合わなくなりタナカにいよいよマロンが着き始める。
鈴木「爺さん、一匹でもついたら終わりじゃなかったのか?」
フレックサーの手が金色に輝くかのように千手が飛び出した。
それはコンマ数秒もなくタナカに纏わりつくマロンを死体すら残さず消し炭にしたのだ。
それは異様に速かったうえ、タナカには一つも当たらなかった。
フレックサー「今だ!タナカを投げろ!」
鈴木がこれまでの意図を理解し、タナカを持ち抱えシューターの方へと投げた。
シューターにタナカが届く。
シューター「この人をトラックで運べ」。
戦闘員の一人がトラックにタナカを乗せてアジトから去る。
シューターがナイフを取り出しマロンに立ち向かう。
そのナイフ捌きに多少の粗はあった。
だがその心に粗は一つもない。
シューター「お前ら!ホープ・ファミリーの意地見せてやれ!」
それに呼応し、その場にいた戦闘員もなけなしの精神力でマロンにナイフを突き立てていく。
フレックサーがその姿を見て微笑む。
マロンの波状攻撃が緩み出した。
桃怪(これだけの人数なら一人はマリアと直接戦うべきね)。
桃怪が階段に向かって走り出した。
それをマロンが邪魔をする。
斬ろうが斬ろうが桃怪の足に纏わりつく。
それを見ていたシューターがポケットから袋を取り出す。
それを膨らませたらボールの形をなす。
それを凄まじい勢いで蹴り上げた。
それは桃怪の足元に正確に命中しマロンが転げる。
それにより一瞬だが桃怪に空白の円ができる。
カイの釣竿が桃怪の周りを駆け抜ける針でマロンの進行を防ぐ。
桃怪「これで十分」。
桃怪の太腿が隆起し、力が抜ける。
その瞬間、桃怪が螺旋階段を越える跳躍をした。
さらに鎌を壁に刺して壁を蹴ってさらに上へと駆け上がる。
カイ「桃怪!」
桃怪が声の方を振り向く。
カイ「燃やしてやれ」。
桃怪がカイの方を見て微笑む。
そして表情と先を戻し階段を駆け抜ける。
フレックサー(その希望を掴ませてもらうわ)。
(やってやれ)。
桃怪「待ってなさい。その首刈ってやるわ」。




