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holiday  作者: NY
柳家編
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holiday 第百五十三話 猿者追わず

ヤマの爪が桃怪の皮膚を切り裂きに行く。

桃怪は鎌で受けるかと思われた。

あろうことか鎌は桃怪の手から勢いよく離れ、ヤマを切り裂きに行く。ヤマはそれを弾き返したものの、

あらぬ方向へ行って鎌が再びヤマを切り裂きにゆく。

クーがヤマの横へ跳躍し、それを止めるもヤマの逆方向に今度は餡が現れる。


流石に獣。

それを見逃さず餡を切り裂く。

かに思えた。

その時すでに餡は消えていた。

餡「狙いはあんたよ」。

餡は鎌を掴んでいるクーに貫手を脇腹に浴びせる。


しかしその時、餡の胸に一文字が刻まれる。

その下にはヤマが鎌を咥えていたのだ。


カイ「ようやく竿本来の使い方ができるよ」。

その時、ヤマが引っ張られるかのように宙に浮かぶ。

「化け猫、いっちょあがり!」


ヤマは咄嗟に鎌を離す。

その時、桃怪が下で待ち受ける。

鎌を何閃にも光らせ、唸る。

クーが咄嗟にヤマの足元に来て、

ヤマがクーを蹴り、射程から外れるも耳を斬られる。

だが桃怪の腕に牙が生えていた。


桃怪「畜生。あの黒猫、丁度生え代わりでもなんかよ」。

牙を抜き、糸に引っかかっている鎌を受け取る。


餡(カイ。この猫ちゃんはニ匹で一匹。だが裏を返せばどうなるか分かるかしら?)


カイ(一匹なら二分の一匹になるってことか?)

餡(その通り。一匹に集中砲火するわよ)。

餡「桃怪!合わせて頂戴!」

桃怪「誰に言ってんのよ」。

桃怪と餡、カイはそれぞれクー、ヤマに別れ、全速力で走る。

無論両獣は狙ってくる。

その時、桃怪が再び鎌を投げる。

クーは避けるも投げた鎌に目を追う。

あの方向の切り替えが起こったからだ。

だがそれは起こらなかった。

代わりにヤマへそのまま向かい、ヤマはそれを避ける。その時、餡がそれをキャッチし、そのままヤマを標的に振りかぶる。

よそ見をしていたクーは桃怪を目の前に侵略させてしまう。

鎌が上から落ちてくるのを避ける。

その時、桃怪がヤマを置いて、クーへ向けて突っ走る。餡が再び鎌を投げ桃怪がキャッチし、腰を落とし、滑ってクーの足元を狙う。

クーはそれさえも避けた。

だがクーは何かに躓く。

カイと餡が糸の端を持ち、糸を緊張させ、引っ掛けさせたのだ。

餡が糸を放り、

クーの首根っこを掴み、地面に叩きつける。

だがクーはなんと掴まれているのにも関わらず

体を回転させて足で着地したのだ。

そしてそのまま彼女から離れた。

餡(まずいわ。隙ができた。茶毛の猫にやられる)。


だがヤマはすでに桃怪へ向かっていた。


その背後にクーが迫る。

背後を振り向くも奴が一枚早い。

桃怪が瀬戸際に鎌を投げるもヤマに軌道をずらされ、上に行ってしまった。

餡に死が迎える。

そう思った時、

鎌がクーの真下に銀の雷が落ちた。

カイが竿を立たせ、真上から鎌を叩いて落としたのだ。

クーは後ろに避けた。

桃怪はヤマも鎌で受けた。かに思えたがもらうはずの衝撃が消え、代わりに死角から音がした。ヤマが急降下して桃怪に迫る。

その時、大きな弾の大砲が飛んできた。

それはヤマの腕を弾き、凄まじいパワーによりヤマの関節が逆に曲がる。

その大砲の先には餡がいた。


その餡は腕が大きく裂かれている。

桃怪はそこに視線を配るもの何も言わずに

前足がひしゃげたヤマに対して鎌を振う。


ヤマが殺される。

そう思ったクーがこれまで見たこともない速さでヤマへ向かう。


だがクーの凶刃は壁があるかのように届かなかった。

というか空中で拘束されているようだった。


クー自身の視界が真っ赤に染まりはじめる。

全てを覆う前に見た景色は自分から伸びている棒を持った男だった。

クーの頭に竿が貫通している。

その光景を見たヤマはおかしく思った。


なぜクーは血を流し止まっていることを。

遅れてその理由がクーが死んだから。


という情報がヤマの頭によぎる。

ヤマは後ろに倒れ込み、ヤマの左目が閉じる。

いや、閉じられる。

開いていた目も閉じ、倒れ込む。


餡が腕を赤く染め、垂らしながら立つ。

餡「連携。それは二人で一つとなり、攻略していくもの」。

餡「でもそれは絆だけでは成り立たない」。

桃怪が視線を下に向けながら口を開ける。

桃怪「絆はね、時に自身を毒するのよ」。

カイ(そうか。結局自分が死んでしまっては意味がない)。

(仲間を無闇に優先するのは優しさではなく選択の甘さ)。

(俺があの猫だったら絶対あんなことしてた)。

その時、餡がカイの肩に手をかける。


餡「ただ、絆がないと連携の土台成り立たない」。

「そこは忘れちゃいけないよ」。


カイ「.....あぁ!」

桃怪が

その時、ヤマが起き上がった。


ヤマは今際の際でさえ、戦闘者。

斬られたショックで死んだと思わせたのだ。


左目に生温かいものを感じながら

その現実から目を背けたいからなのか、

一目散に逃走を図る。


桃怪「逃がさないよ〜」。

桃怪が鎌をヤマ目掛けて投げる。

火事場の馬鹿力とでもいうべきか、

前足が使えないにも関わらず桃怪の鎌を飛んで避け、そのまま姿を消す。


カイ「クソッなんて脚力なんだ」。


餡「まだ終わっていないわ」

同じ道から影がカイ達へ歩んでいく。

桃怪「逃げないんかよ!」

餡「いや、違うわ」。

その影は二本の足で動き、爪が長い。

影が晴れる。

カイ「え、なんで、、?」

桃怪「まじかよ」。


N「私がここに来ないと思っていたかしら?」





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