holiday 第百四十話 牙が折れた弱者
マリアはナーガをマンションまで案内した。
そのマンションは以前において行ったものとは違っていた。
マリアが口を開ける。
N「あ、そうだ。ついでにホープ・ファミリーってどう言うところか教えてよ」。
ナーガ「いいぜ。あいつらな、ユネルコ軍とかが怖いからってジニアルのメンバーと手を組もうとしてるんだよ」。
「全く。あんな奴ら怖くも何もないっちゅーの」。
「見とけよ。ここに入ったらめちゃくちゃ活躍してやるからな」。
N(一番の弱者は誰の前でものを言っているかも分からず、相手の力量を見誤る者。そんな奴入れるわけないじゃない)。
N「へーそのジニアルって組織はどこにあるの?」
ナーガ「わからないんだけど、確かポン太郎大きな栗の木の下店で巨大亀をホープとジニアルが共に囲んでいるのはみたぜ」。
N(かめしゃんのことかしら?)
N(通りでかめしゃんの通信が途切れたわけだ。おそらくかめしゃんを誘拐でもしたのだろう)。
(だがかめしゃんを拉致するのに絶対重機が必要。つまりガソリンの匂いが残っているはず)。
マリアは腕時計を見る。
その腕時計は専用のコンタクトをつけると別のものが見えるものだ。
N(マロンは現在ここにいるのか)。
そこに写っていたのはマロンの視界だ。
マリアがスマートフォンを取り誰かに連絡する。
N(マロン。ポン太郎大きな栗の木の下店からガソリンの匂いを辿って頂戴)。
路上に1匹のヤドカリがテクテクと歩んでいく。
人はそれに何の違和感も抱いていなかった。
N「ごめんねナーガ。私用事があって。一旦帰ってくれない?」
ナーガ「あぁ。いいぜ」。
マリアは車を回す。
そして誰かに再び電話をする。
N「こちらNマリア。ホープファミリーの連中を今特定できたかもしれません。至急応援をよろしくお願いします」。
ウィビラン「随分と偉くなったね。だが良かったな。利害はお前達と一致している。迎えに来い」。
N「承知しました」。
ウィビラン「漏電。お前も来い」。
漏電は短銃を磨いて立ち上がる。
その銃は銃身を黒色で纏い、持ち手が茶色だ。
漏電はシリンダーに弾を装填し、何処かにしまう。
漏電「この漏電、人体浄瑠璃させ候」。
二つの背中が朝日を大きく喰らう。




