holiday 第百二十六話 則って
桃怪と餡は支部の外に出る。
桃怪「この崖を見なさい」。
餡とカイ達が彼女が指している方向に目を配る。
桃怪「ここの崖は底からここまでで地平線が見えてしまうほど深い。この決闘で負けたらここに落ちてもらうわ」。
餡「男ではなくても二言はなしよ」。
カイ(あの餡を負かした桃怪という奴。そいつの実力を拝見させてもらうぞ)。
最初に動いたのは桃怪。瞬く間に餡の眼前に迫り彼女の持つ鎌が光る。それをバックステップで餡は回避する。それでも彼女の胸に赤いものがジワジワと染まる。
餡「怪我人野私を今ので殺せてない時点で実力差はもうわかったわよね」。
桃怪「軽口言えるほどの実力を身につけたのかオラが見てあげる」。
こんどは桃怪の姿が消える。
「後ろだよ」
餡が振り向いた瞬間鎌が無数に降り注ぐ
餡はそれを外に逃がすも手数が間に合わない。
少しずつ餡に切り傷が増えていく。
餡はそれを黙々と受ける。
その合間に彼女は足を前にあげる。するとそれが
死神の鎌へと化け餡の土手っ腹に鋭い蹴りを飛ばす。
餡はそのまま後ろに下り血と胃液が逆流する。
餡「あんた。それだけの強さを持っておいてなぜあの戦いに参加しなかった?」
「あんたが参加してくれればもっと被害は収まったかもしれない。いや、絶対に収まったのに」。
桃怪「なに?あれ別に行かないと脱退なんてことはないんでしょ?」
「何か勘違いしてない?オラがここに来た目的はお前を完全に負けた認めさせることよ」。
桃怪の斬撃は止まることを知らない。
「ていうかそもそも責任を他の者に押し付けるホープ・ファミリーなんて大っ嫌いよ」。
「さっさと滅んでしまえばいいとも思ってる」。
餡(確かに強いわ。怪我を差し引いてもそれは認めざるを得ない)。
(でも、勘違いしているのはあんただよ。桃怪)。
餡はコンマ1秒伸ばし切った桃怪の腕を掴む。
そして関節部分を完全に折り曲げる。
桃怪は一度距離を取る。
桃怪「こんな適当な関節外し、すぐに戻せるわ」。
桃怪が曲がった腕を反対の腕を使い戻そうとする。
餡「やっぱ青いね」。
餡は関節を戻そうとしたことにより残った片腕が塞がった桃怪の手の甲に正拳突きをお見舞いする。
それにより持っていた鎌が弾け飛び同時に手もすべての指があらぬ方向へ曲がる。これにより腕が戻せなくなる。
桃怪「ふんっ。青いのはどっちよ!」
すると桃怪の足が消える。
餡のコメカミに鈍い衝撃が走る。
餡がその場で動かなくなってしまった。
桃怪が息を切らしながら彼女から後ずさる。
桃怪「ほら。もう勝負が決まってきた。結局強い奴は青くても強いのよ」。
グチ「あのアマ。やりやがって。俺が相手だ!」。
カイ「待て。大丈夫だ」。
餡「残念ね。私がこんなもんで負けると思われているなんて。舐められたものね」。
餡「では今度は真正面から行こう」。
桃怪「アホ抜かせ。真正面から勝てるわけないじゃない」。
そして両雄が前にでる。と思われた刹那、餡が消えた。
桃怪(未熟者め。砂埃と気配で丸見えよ)。
桃怪は後ろへ振り向きざまに回し蹴る。
それはそのばの砂埃を晴らすほどの衝撃。
だがそこに餡はいない。




