holiday 第百二十五話 桃は美味なはず
タナカ「なんだったのはあれは」。
カイ「とりあいずフレックサーには説明しとかないとね」。
彼らはホープに戻り任務遂行と謎の男性について報告した。
カイはあの男の余韻をまだ背負って離れなかった。
フレックサー「なに!?普遍的な男性の見た目で娘やら息子という単語を呟き、異質なオーラを持つ者という特徴はまさにガイアそのものだぞ」。
タナカ「ガイアと言いますと?」
フレックサー「ガイアはそこら中をうろつき奴の基準で悪人と見做した人間を消すイカれたバケモンだ」。
マッサーカ「すべての現象は奴が起源という神話まであることや息子や娘と呼ぶ姿から大地の母というとこらからガイアという名称で呼ばれているんだ」。
カイ「おぉ。マッサーカ」。
グチ「なんとか無事だったみたいだな」。
トラ「俺たちに朗報が入ったんだ」。
カイ「?」
マッサーカ「餡。目を覚ましたってよ」。
カイ「…え?」
カイは膝から崩れて落ちた。餡が死ぬかもしれない。
そんな緊張感を紐解き、安堵したのだ。
マッサーカ「餡は第五支部の医務室にいるから今すぐ向かえ」。
第五支部に辿り着いた3人。
トラ「でももしかしたら生きていたとて全身麻痺だったりして」。
グチ「あいつが簡単にそうなると思うか?」
トラ「確かにそうだな」。
医務室に風が入る。
そこにはベッドをよそに頭に包帯を巻いた餡がいたのだ。
カイ「餡!」
餡「あら。久しぶりね。どれほど寝たかしら」。
グチ「ていうか指治ったんだな」。
餡「あのトノっていうバカ犬。切断面だけはちゃんと綺麗だったんだよね。おかげでギリギリ繋がったわ」。
しかし戦いによりできた打撲、切り傷は決して彼女が100%意識を取り戻したとは保証できなかったということを値するに充分なほどの根拠だ。
その時、餡の体が捻る。彼女の真横に鎌が刺さる。
「お前が餡っていうんだ。聞いてた話よりよっぽど不死身だね」。
グチ「よっしゃ。今度こそ敵か」。
トラ「もはや嬉しがってるじゃねえか」。
餡が誰かに肩を抱かれる。餡の横にはおよそ彼女と同程度の背丈を持つ女がいた。
餡「桃怪[モモカ]。あんたを待っていたわ」。
桃怪「ふふっ。そんなにオラの事思ってたんだ」。
「決闘の時はどうもお世話になりました」。
餡「その腐った性根を持つ奴にここにいる資格はないと思うがな」。
餡と首の皮を鎌が挟む。
桃怪「その腐った奴に負けたのは誰かな〜」。
餡の目が赤く染まる。比喩なんかではない。本当に赤くなった。カイ、トラ、グチにはそう見える程に餡はこれまでの餡ではなくなる。
餡「ここじゃ死体の処理が面倒だね。外に出ようか」。
桃怪「オラも同じことを思ってたわ」。
こうして二人の後にカイ達は連られるのだった。




