holiday 第百二十一話 愛
アパートに一人の女が味噌汁を自分の所と向かい合わせの何もない場所に置いて座っていた。
あらゆる方向から物音が聞こえる。
窓からは2匹の猫、玄関を破って入る小型の犬、
換気扇から押し込みながら降ってくる無数のヤドカリ、元からいる大きなカメ。
N「あれ?ピーはどこ行ったのかしら?」
かめしゃん(わからない?あの子は何していたの?)
N「あいつには学校の管理を任せてたんだけど、GPSも壊されてる」。「しくじったのね」。
かめしゃん(助けなくていいの?)
Nがちゃぶ台を返す。
N「無能を助けるほど私は優しくない。それよりもさっさとホープの居場所を特定しなさい」。
N「奴ら拠点を変えやがったわ。どんな手段でもかまわん。必ず遂行しろ」。
トノ「わん!」
カイの携帯から鳴る。
電話の主はフレックサーだ。
フレックサー「カイ君。グチ君とトラ君と指定の場所に来てくれんか?ホープの拠点が変わってね」。
カイ「そうですか。分かりました」。
こうして来てみれば以前のドームとはうってかわって細長いビルのようなものになっていた。
その扉を開けるとフレックサーがいた。
フレックサー「ようこそ新ホープファミリーへ」。
トラ「一体どうされたのですか?」
フレックサー「わしらはおそらくユネルコ軍にアジトの場所を特定されての、かといってアジトの大きさと場所を変えるにしてもジニアルを説得させることが絶対条件となる。。事が進めば戦争になる可能性もあるだろう。じゃから元にあったアジトからいくつか支部に分散してその面積の合計で以前のアジトと同様となるという形で丸く収めたのじゃ」。
カイ(ジニアル。後藤さんがいる組織か。案外頑固なんだな。ていうか一体どんな組織なんだろ」。
トラ「なにはともあれ良かったですね」。
「やっぱ組織長の判断力は一味違うな」
ドア越しから声がした。
グチ「なんや敵か!?」
3人は殺気を向ける。
謎の者がドアを開ける。
「おいおい。オレは敵じゃないぞ。にしても君たち。その殺気、よく磨かれているね」。
フレックサー「おぉ!タナカ!お前帰って来てたのか」。
カイ トラ グチ(名前渋っ)
タナカ「フレックサーさん。長らく組織におらずすまなかった。そしてムサシさん。未来あった人間たち。お悔やみ申し上げる」。
すると彼は謎の十字架を取り出す。
そして正座をし十字架を両手に握りしめる。
カイがそれに目を凝らす。
フレックサー「あれはな、本来からの母国では死者を祝う作法だが彼はそれを弔う形に昇華させたのじゃ」。
そして儀式をしているタナカの肩を抱く。
フレックサー「タナカ。お前は自分の責務を全うした。何も重荷を背負う必要なんてない」。
フレックサー「お前はこれからわしらを助けてくれないか?」
タナカ「…ご無礼を。どうか身を注がせていただきたく存ずる」。
そしてフレックサーの背後からマンティスがぬるりと出てくる。
マンティス「カルチャーさん。ご無沙汰しております」。
カイ(マンティスと知り合いなのか?)
グチ「マンティス。フレックサーはタナカと言っていたがこいつの本名はなんなんだ?」。
マンティス「この人はターミナル・ナマステ・カルチャーという本名を持っている。長いことからタナカと略されているのだな」。
トラ(確かにそれしか略し方がないけど、、)
カイ(まぁいいんじゃない?そっちの方が呼びやすいし)。
グチ「じゃあタナカ。これからよろしくな」。
タナカ「こちらこそ。共に頑張ろう」。




