holiday 第百十九話 選択肢
マンティス「なんだ?」
ケツビィ「この子に悪意なんてない!」。
ケツビィ「よくこの子を見てよ」。
マンティスはヤモリを見つめる。
マンティス(この目に悪意は確かにない。目覚めてもすぐに襲いかかることはないだろう)。
マンティス「それなら尚更危険だ。悪意がないってことは今後も被害が広がるリスクが高くなる)。
マンティス「それにこいつはユネルコ軍っいう危険な組織の一員。早急に排除しないとまた脅威となる」。
ケツビィ「もしこの子を殺したらその組織に報復されるかもしれないんだ」。
マンティス「落ち着け。これは一般人が干渉していい領域ではない」。
カイがグチとトラを見つめ、二人は頷く。
マンティスが再び刀を上に向ける。
マンティスとヤモリの間にカイが割って入る。
マンティス「…なんだ?お前まで何をしてるんだ?」
カイ「なら拘束ってのはどうかな?」
カイ「それならユネルコ軍の反感も減るかもしれないし被害もなくなる」。
マンティスが刀を反対にし、カイの肩に打ち込む。
カイ「っ!!」
峰打ちだ。それでも肩に激痛が走るほどの代物だ。
マンティス「ならこちらも一つ問おう」。
マンティス「殺さないとか抜かしているがお前らはユネルコを殺した。それなのにこいつだけは生かしてとか」。
「都合のいいこと言ってんじゃねえぞ!」
マンティスのこれまで見たこともない怒号が飛ぶ。
「なんのためにホープ・ファミリーは血を流しムサシ、ハマ、天神、そして多くの者が骸になったのか」。
「こうやって他の連中も生かしていくのか」。
トラがそれを見て立ち上がる。
トラ「マンティスさん。この世は生きるか死ぬか。でもせめて怯えて戦意を失ったものくらい救ってはくれないか」。
グチ「お前も無抵抗なやつを殺すのは人として抵抗があるだろ?」
マンティスは四人を見つめる。
マンティス(なるほどな。皆の思いを考えてないわけでもなく、優しい自分に酔いしれているわけでもなく、むしろこれまで積み上げたものを踏み躙る覚悟を持って皆がユネルコ軍や柳家からすこしでも交渉の余地を残せるようしているのか)。
マンティス「…わかった。俺が拘束の手配をしておこう。だがもしこの判断でより被害が拡大したらそのケツの男を含めた四人は腹を切れ」。
「そして死ね」。
ケツビィ カイ グチ トラ「…はい!」




