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六人家族が異世界に  作者: ヨガ
城主
77/109

71

短めです。

 パタン!


 ピコっと耳が立ち、ノールは後方のあまり遠くないところから戦いの音が聞こえた。


 彼女はラーリーの死体を運び、頭だけ後ろに向きたいように気になる様子で横90度にした。


「何があったんだろう……」とノールが独り言をつぶやく。


 音の方向は間違いなく冒険者協会の方向だった。だから一瞬、モモナーの顔が脳裏によぎる。


 モモナーという名前もノールが気になっている原因だが、一番の原因は彼女から不思議な魅力を感じてしまう。目を惹きつく力があるのだ。


 よって、彼女はまたボソッと呟く。


「……戦いじゃないといいんだけど。」


 そう呟くと、ノールは自分が運んでいるラーリーの死体を見て、まずしっかり埋葬してから、ここのことを後にしようと思った。が……


 前歩き二歩。


 シュッ


 あれ?ノールは全身が軽くなった気がする……いいえ、体が軽くなったわけじゃない。


 あるべきのものが手になくなったのだ。


 ラーリーの死体がなくなった。


「え……?」手ぶらになった自分の手を見つめて、ノールはフリーズになってしまった。


 そして、まだ頭が理解に追い付いていない中、彼女の視界の隅に一人の足が目に入った。


 反射的に頭を上げて、その人の全身が目に収まった。


 体格からには絶対男の姿であろう、サイズが全くふさわしくない小さい亜麻色のフードをかぶって、両目だけが露出している。エメラルド色の瞳に優しさが感じるが、目の周りに特徴的な火傷の痕があり、逆にやさしさの雰囲気がぶち壊され、怖さが増したのだ。


 何より、体格が大きい。たとえ顔をかぶっても、体格だけで気迫がすごい……けど、それらのことはノールにとってどうでもいい。


 彼女が今注目しているのは、大男が抱えているもの――ラーリーの身体だった。


「あなた……誰?先生の身体、返して!」ノールはこん棒を手にして、構える。


 ただ、大男はなにも喋らず構えず、ノールを見つめているだけ……いいえ、正確には、視線の先はもっと遠くに見据えている。


 冒険者協会……?と、ノールはすぐ大男の視線の先が自分ではないだとわかった途端、まるでこの隙を狙ったように、大男は走り始めた。


「あ!」


 大男が遠くに離れると、ノールはすぐ彼が逃げるつもりだと意識できた。


「待って!」


 ノールは大男の後に追いかけていた。


 また、大男がボソッと呟いた独り言は風を通して、獣人生まれつきの聴力によって、ノールの耳に届いた。


 (まだ、会ってはいけない……)

短めの代わりに、ノールのイメージ図をアップします!

ノールちゃん、全身

挿絵(By みてみん)


ノールちゃん、怒る

挿絵(By みてみん)

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