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令和の乱  作者: 岡田一本杉
東京
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孤島の豪邸

ビルの屋上へ行き、二人でヘリコプターの後部座席に乗り、西園寺会長の指示でヘリは飛び立った。しばらく海の上を飛んで、島が見えてきた。島は伊豆半島の先の海上をかなり進んだ辺りらしいが、周りは島一つ見えず、まさに孤島だった。

上空から見ると、豪邸やプール、テニスコートがあり、他に住んでいる人はいないようであった。

着陸後、会長の後について、豪邸に入った。屋敷の中には、使用人らしき人が、ちらほらいた。使用人の一人が、かなり広い個室に案内してくれたので、その部屋のベッドにどっかりと腰を下ろした。

いつ、帰って良いのだろうか?

それが気になった。島の正確な場所も分からないし、孤島なので、ヘリコプターで送ってもらわないと帰れない。

西園寺会長は悪い人ではなさそうなのが救いだった。

しばらく付き合って、ほとぼりが冷めたら、返してもらおう。

個室から出て、広間に行くと、会長がいた。プールに入らないかと勧められたので、言われるままに従った。

使用人に更衣室に案内されて、ロッカーの中にはいろんな水着が常備してあった。どれもセパレートタイプで、仕方がないから、一番地味そうなのを選んだ。

プールに行くと、プールサイドのリクライニングチェアに会長が横になっていた。私は水に入り、適当に泳いだ。数回プールを往復したら、飽きてしまった。一人で泳いでも面白くない。その間、会長は私を凝視していた。

何を見ているのだろう?

最初は不思議だった。泳ぎ方が下手だとか、ブスとか、文句を言われるのかもと不安だった。

もともと、私は自分のスタイルに自信がない。学校にいた当時、クラスにスタイルに良い子はいたが、私は違った。

それに顔にも自信がなかった。今は髪が長いから、男に間違われることはないが、以前は男みたいとよく言われた。

疲れたので、プールサイドに座って、ボーッとしていた。

だんだん、日が落ちてきた。

会長から、夕食にしようか、と声をかけられて、服に着替え、また広間へ行った。使用人に案内されて、隣のダイニングへ行き、大きなテーブルの端に座った。しばらくすると、会長が来た。

食事は美味しかった。普段、インスタントや缶詰ばかりだったけれど、今は肉厚だけど芯まで熱が通り、かつ柔らかいステーキとか、今まで一度も食べたことないような質の食材は、確かに魅力的だった。

私から会長に話しかけることはなかったので、彼が私に話を振るばかりだった。それに変なこと言えないという思いから、口数が極端に減っていたので、会話は長続きしなかった。しだいに、私は、うん、と肯定の意味と、迷った時の無言で首を傾けるだけになった。

会長はそれでも怒らなかった。かなり優しい人なんだな、という印象を持った。ただ、それでも、彼に個人的な興味は抱かなかったから、特に聞きたいこともなかった。

食後は、自分の個室へ行き、シャワーを浴びて、置いてあったパジャマに着替えた。

明日になったら、帰らせてもらおう。


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