表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
令和の乱  作者: 岡田一本杉
東海
PR
16/148

ヘリ追撃

でも、張本さんは、博士がいないと装置の使い方が分からないから、このまま残って博士を探すべきだと、言った。

私は、その任務に対する忠実さ、真面目さに感心するとともに、なんでそこまでするのだろうと理解できなかった。そういう真面目さは社会人として必要なのだろうか?

「あんたらがそう言うなら、そうしよう」

車は山に囲まれた渓谷の一本道を走り抜けた。時々トンネルがあり、まだまだ山奥という感じだった。ところどころ、平地が広がったところは、畑などがあり、田園地帯といった感じだった。

急にパタパタパタパタと音がして、その音が大きくなってきた。ヘリコプターの音だ。どうも私達の車を付けて来ているようだった。ヘリがだんだん低空飛行になり、音の大きさからもうすぐ後ろにいるのではないかと思った時、タタタタタッと後ろの道に砂埃が一列に立ち、その列が真っ直ぐにこちらへ向かってきた。銃撃されていた。

中本さんは、バックミラーをみて、さっとその銃撃を右へ避けた。すると、今度は右側へ向かって後ろから銃撃を受け、今度は左へ避けた。だんだんヘリとの距離が近づいているし、銃撃も避けきれなくなってきた。

「しつこいなー」

中本さんがつぶやいた。

私達はバンの後部の荷台で、床にあった木の板を車内で盾代わりにするくらいしか出来なかった。

車がカーブに差し掛かり、曲がる方向が決まっているので、後ろからの銃撃を避けきれなくなった。木の板しか頼るものがない、横から至近距離で銃撃の砂埃が近付いてきた。

撃たれる。そう思った時、車がトンネルに入った。ギリギリセーフだった。

「これで諦めてくれればいいけど」

中本さんはそう言いながら、更に加速してトンネルから出た。

ちょうど車がトンネルから出ようとした時、出口の真横にヘリが来て、横から撃ってきた。

バンの後ろに当たり、穴がいくつか開いた。幸い燃料タンクとかには影響がなかったようだ。

でも、人に当たれば、即死だろう。

車はそのまま走り続け、ヘリはまた追いかけて来て、銃撃してきた。いつまでも左右に避けて、避けきれるものでもないだろう。

また、トンネルが見え、入った。さっきより少し長めで、トンネル内でカーブしていた。トンネルを出ると、少し上空からヘリが降りてきたが、すぐに車は次のトンネルに入った。

次のトンネルは今までのより短かった。車がトンネル真ん中付近に来た時に、出口にヘリが見えて、前から銃撃してきた。

中本さんは急ブレーキを掛け、Uターンした。その際に、横から銃撃を受けて、助手席と後部の荷台の窓ガラスが割れて飛び散った。

私は身をすくめた。

車はトンネルの入ってきた方へ向かって走り出したが、出口が近づくと、ヘリのパタパタパタという音がし、目の前にヘリが現れ、銃撃してきた。

銃撃のほんの僅かな間に、中本さんはまたUターンしようとしたが、折り返している時に、車の真横をヘリにさらす形になってしまった。

もう絶対絶命だ。

そう思った時、ブッブーと低いクラクションを鳴らして、ヘリの後ろのトンネルからトラックが現れた。向こうのトンネルはトンネル内でカーブしているから見通しが悪い。トラックの運転手は、出口にヘリがいるのに気づくのが遅れたのだろう。そのまま運転席からヘリに突っ込んだ。ヘリはトラックに跳ね飛ばされて、地面に激突し、ローターが折れて、飛んでいった。そのままヘリの筐体は、クラッシュしながらトラックの運転席に押されて、

こちらのトンネル内に押し込まれ、原型をとどめていなかった。トラックが止まると、ヘリの周囲に漏れた燃料の池がすぐに広がり始めた。

中本さんが急いで、バンをUターンさせると、すぐ後ろで爆発音がし、真っ赤な炎がこっち向かってやって来た。一瞬バンの後ろが炎に包まれたけど、すぐに収まり、後にはもうもうと真っ黒な煙が吹き上がっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ