復讐へ〜三下カップル編2
PV数と評価の数が比例しない作者、鏡花です。
40000PVありがとうございます!
いやはや、小説書き始めて日が浅い自分の作品がこれ程の人に見てもらえるとは……
それに感想も頂いて嬉しい限りです!
これからはもっと、面白いと思ってもらえるように頑張っていきます!
「アハッアハハハハハ、いいな、いいなぁ、おい!」
戦闘が始まってからの俺はずっとこんな調子で笑い続けていた。
だって仕方がないだろ?一気に2人も殺せるんだ、こんなに愉しい事は無い。
「ちっ、なんだあいつ全く攻撃が当たらない!」
「ちょっとぉ〜、なんで毒が効いてないのぉ?」
毒なんてとっくに体から消えてるぞ。
そんなもので死ぬなら俺は牢屋で既に死んでるだろうよ。
「おいおい、いくらなんでも俺の事舐め過ぎだろ」
すぐに殺すのでは何も満たされない、苦しめられるだけ苦しませて殺す。
これは俺が復讐するに当たって絶対に遵守すると決めたルールだ。
その為今は唯我と椎名の攻撃を悉く粉砕し、その度に二人の顔面を殴り飛ばしている。
簡単に死なないから随分とやりやすい、ステータスを調整して戦う練習ができるのは有り難いな。
「てめぇこそ舐めてんじゃねぇぞ!霞」
椎名がそう言うと奴の魔力が馬鹿みたいに跳ね上がった。
恐らく10倍は大きくなっただろう、まぁそれでもルーシーの魔力量に慣れている俺からすればミジンコ程度にしか感じないが。
「死ねヤァ!ーー雷轟」
「魔法か…」
「そうだこれが俺の撃てる最強の魔法だぁ!黒焦げになれ」
「それが最強……くだらないな」
駄目だルーシーを知っている俺からすれば全てが児戯に見える。
雷?そんなものとは比べ物にならない攻撃を何千何万と受けてきたんだぞ?
「黙って死ねぇ!」
その言葉と共に椎名の頭上で燻っていた幾万の雷が俺に降り注いだ。
凄まじい轟音を立て森にクレーターを量産した雷は数分で止む。
「はぁ駄目だ駄目だ、やっぱり失格だよお前」
勿論俺は無傷だ、まっ傷を受けても直ぐに治るけど。
「へ?は?な、なんで生きてんだ?ふざけんな、あんな馬鹿げたステータスがあっても無傷はないだろ!」
椎名は粉塵が晴れて無傷で現れた俺を凝視しながら混乱していた。
「アハハハハハ、無様だな?椎名。
どうだ?自分が無力だと分かった気分は?」
あぁ、いい、いいぞ、その表情だ。
もっと絶望しろ、そして喜持と同じく絶望しながら死ね。
「はっ!ハハハハハ、誰が無力だって?」
「ん?まだ諦めてないのか、まぁその分苦しめられるから構わないが」
俺が椎名の元へ移動しようとした瞬間、背後からズガァーンという爆音が鳴った。
振り向くとそこには三つの頭を持つ犬がいた、そうファンタジーおなじみのケルベロスだ。
「くはっあははは、霞!お前の前であの女達を殺してやる、やれ下僕!」
「いいぞ!達海、やっちゃえ!」
馬鹿なことを……どうなっても知らんぞ。
「あらあら、犬如きが何のようですか?今は十六夜さんの戦闘を見るので忙しいのですけど」
どうやらルーシーじゃなくアーシャが相手をするようだ。
「「「ガグラァァァァァァァァァァァ」」」
ケルベロスは三つの頭を振り回しながらアーシャの元へ突進していく。
あれだと格好の的だな、さて後ろは気にせず俺は俺のやる事をしようじゃないか。
「さて、お前はどうやって殺そうか、唯我はちまちまとアンクと一緒に殺すが、お前は……よし予定通り刻むか」
俺が椎名をどうやって地獄に墜とそうか考えていると、頭の横を何かが掠めていった。
「お?上手く使えたみたいだな、あのレールガンもどき」
銃弾が通り過ぎた後辺りにボトボトと大量の肉片が降り注いできた。
ケルベロスだ、もう見る影もない。
「あら、犬臭くなっちゃいましたね。すいません十六夜さん」
「別に構わない、上手く使えたようで何よりだ」
アーシャもこれで戦闘で遅れを取ることはないだろう。
「い、い、い、イギャァァァぁぁぁぁ、いだいいだいょおぉおぎゃぁぁぁぁぁぁあ」
俺がアーシャと会話していると椎名の喚き声が辺り一帯に響き渡った。
「おいおい、今のくらったのか?俺が殺す前に死なれたら困るぞ」
「ごめんなさい、十六夜さん、まさか当たるなんて思ってなくて」
アーシャが謝ってくるが、避けられなかったこいつが悪い。
勇者…どいつもこいつも名前負けしすぎではなかろうか。
「気にすんな、そう簡単に死なせないからさ」
「ちょっとぉ、達海?な、なんでこんな」
椎名はアーシャの放ったレールガンもどきをまともに受けて右半身が消滅していた。
かろうじて顔は無事だが、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっている、股間周りはびしゃびしゃ。
なんというか、地獄絵図だった。
「いた、いたいぃぃぃぃ、あぁあぁ、かんかぐがぁぁぁぁぁぁ」
「待ってね、今治してあげるからぁ、治れ!治れ!治れ!」
くくく、カップル仲睦まじい事だな。
椎名を見捨てて逃げないあたり2人は本気で愛し合っていたのかもしれない。
その化けの皮が早く剥がれるところを見たいよ。
「クハックククク、アハハハハハ、笑えるな、滑稽だよ勇者様」
「うるさい!黙れ!黙って!な、なんで治らないの……」
唯我は必死に回復魔法をかけ続けるが、椎名の傷は一向に塞がらず、着々と命を垂れ流していた。
「さーて?もうお前達との戦闘には飽きたし、拷問に移ろうか?」
俺は一瞬で唯我の元へ移動し、顔に回し蹴りを打ち込んだ。
女?だから何?復讐に男も女も関係ないだろ。
「がっはぁ」
回復魔法に集中している唯我は当然避けられ筈もなく、後方で待機していたアンク達の元へボールの様に吹き飛んだいった。
先程まで殴っていた威力とは桁違いの強さで蹴ったから顔が陥没してるかもしれんが。
「屈んでいたから随分と蹴りやすかったな。おい!アンク、そいつ縛って待ってろ」
「分かった、あぁ勇者会いたかったぞ……」
「おい!まだ殺すなよ!って聞いてないなあれは」
アンクに声をかけるが、唯我を睨みつけたまま返事は帰ってこなかった。
唯我は約束通り捕獲した、次は足元でゼェゼェいいながら死にかけている椎名を殺さないとな。
「まだ2人目だ、先は長いな」
俺はそう言いながらポケットに忍ばせておいたエリクサーとやらを椎名にふりかける。
かなり貴重な物らしいが、以前スラムで道具を調達した時に一つだけ手に入った。
効能はどんな怪我、欠損、病気でも治すと言われている伝説の薬、かなり値段は張ったが買っておいて正解だった。
「はぁはぁはぁ、た、た、助けてくれるのか?」
エリクサーを全身に浴び回復してきた椎名は狂った事を言い出した。
頭に虫でも湧いているのだろうか?
「は?何言ってんだ?あのままだと、拷問する前に死にそうだったからに決まっているだろう?」
「え?なっなぁ」
復讐相手を助ける奴がいるか?そんな頭お花畑な奴いるなら見てみたいよ。
「さぁ、味わってくれ?刃物の味を、全身でなぁ?」
俺はそう言いながら口角を最大限に吊り上げる。
「料理の時間だ、今日の献立は、豚の微塵切りだな?アハハハハハ」
「ひっひぃぃぃぃぃ、やめて、やめてくれ」
あぁ、愉しい、愉しくて仕方がない。
絶望に歪んだ顔が心地いい、この瞬間だけは俺の中にある薄暗い感情が満たされる気がする、人間の心と言うのは面白いなぁ、本当に。
いや…噛ませすぎた?




