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狂乱の魔人 狂気のスラッシュ感染 3

 カーラに襲い掛かるが、やはり、と言うかワンパターンと言うか、案の定あっさりと倒される賊。

「ちっ、チクショ~、こいつがどうなってもいいのか? 」

 少女を人質に捕る男。心底ワンパターンである。

 カーラ、いかにも面倒くさそうに「はあ・・」とため息をつき、男ににじり寄るのだが・・。

「なあ、面倒くさくなったわ。誰か代わりにこいつをヤってくれないか? 」

 頭を掻きつつ、後方の一行に振り向いて言う。

「いや、いい。お前がさっさと始末してくれ」

 マノンが言う。

「仕方ないですね。ならわたくしが」

 ここで、ミメントが前に出て来る。物怖じせずつかつかと少女を人質に取っている男に近づく。

「手前、俺の言っている事が分からねえのか? いらん真似をするとこいつの・・」

「ゲス野郎の戯言は聞こえませんわね」 

 すると、少女は意外な事を言った。

「あなた、余計な事しないで」

「?!」

 驚き、思わず停止するミメント。そして目を疑う出来事が。何と、少女の腰回りと脚部に装備されていた短剣が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ?! そしてそれらの短剣が彼女を捕まえている男の背後に一斉に襲い掛かり突き刺さる。

 ・・多分何が起こったのか分からないまま絶命したであろう男。ただ悍ましい事にその物は死してなお虚空に向かい、いきり立っているのであった。

「!?な、何なの今の? 」

「信じられん・・」

「これは一体・・?!」

 カーラら一行も驚き固まる。しかし、ミメント、あくまで冷静さを装い、

「あらあら、見かけによらず凄い魔法を使うのね、あなた。お姉さん驚愕しましたわよ・・」

 件の少女、こちをを見ようともせず、男の屍から短剣を抜き取り、血糊を拭って元の鞘に納めつつ、

「こいつらは私の獲物だから。貴方方は手を出さないで」

 すたすたと先に行く。

「何あの子、感じわるぅ」

 憤まんやる方ないレイミ。

「まあまあ、レイミさん、きっと何か深い事情があるのかもしれませんよ」

 なだめるフイリン。

「それより被害者のみんなを助けないと」

「そ、そうね」

「お前ら後は任せた。私は奴を追う」

 少女の後を追いかけようとするカーラ。


 先行する少女。間もなくボスであるザイクロファーの元が近いのか、彼女の顔は緊張気味に見える。

(来やがった、だが牝ガキが一匹だけだ)

(ふふん、いい度胸しているのか何も考えていないバカなのか)

そこは小規模な集落になっていた。家というより小屋のような建物が数棟存在している。ここが奴等の本拠なのであろうか。

(如何なさいます? ザイクロファー様? )

「何のつもりか知らんが、ヤるのみだ。ぐふふふ」

 下卑た笑いがどこからか聞こえた。「はっ」として立ち止まる少女。  

「ぐははははははははは!!」

 いきなり地面より煙か霧のようなものが吹き出し、周りが包まれた。

「うっ? 何、何なのこれ? 」

 驚く間もなく彼女は伸びて来た腕にがっしりと掴まれる。見れば山のような巨体、筋肉隆々の体は上半身を露出させている。まるでその肉体を誇示するように。短めの髪、太い眉、獰猛な肉食動物を思わせる狂気を秘めたような眼、鋭い歯、そして若干先の尖りが見える耳・・奴は人間なのだろうか?

「ふむ、少々ガキだが、まあ悪くはなさそうだ」

「げへへ、ザイクロファー様あ、次は俺にヤラせてくださいよ」

「おう、なるべく早く済ましてやるから大人しく待ってろ」

 そう言うなり少女の衣服を剥ぎ取りに掛かろうとする、ザイクロファーであった。すると、先程と同じように彼女の持ち物のナイフ数本が飛び出し、奴の背後から襲い掛かる。どよめく間もく、奴の背に突き刺さるナイフ数本。ザイクロファー、思わず少女を取り落とす。

「姉さんの仇、ザイクロファー! 思い知ったか! 」

「うあっ!?ザイクロファー様ァッ! 」

 だが、しかし・・。

「ふふふふふっ。ぶぉおおおっふぉふぉほほ。中々アジな真似をしてくれやがるなぁ。この俺様とあろう者が少々油断してもうたわ」

 ザイクロファー、どうやら全くダメージを受けている様子がない。

「ふんっ! 」

 気合と共に深々と刺さったはずのナイフが抜け落ちた。しかも血も出ている風もない。

「そ、そんな・・? 馬鹿な・・」

 驚き、あせる少女。

「くっふふふふ、俺様にはこんな玩具など痛くも痒くもないのですよ~、それにしても牝ガキの分際でこのザイクロファーに傷を負わせようとは実にいい度胸だ。これはお仕置きの必要があるのぉ」

 言うなりザイクロファー、少女に思い切り蹴りをかます。吹き飛ぶ少女。

「うぐわっ! 」

 かろうじて起き上がるも、口元から血を流している少女。

「そういえばこいつ、『姉さんの仇』とか何とか抜かしていたが・・、心当たり多過ぎて一々覚えていねえよ! ぶははははっ! 」

 今度は引っ掴み、そのまま地べたに叩きつける。

「ぐっふふふっ。相変わらずザイクロファー様は、ああやって心を折り屈服させた後にヤるのが大好きなのが困るぜ。いや困らない」

 少女に近づき、見下ろしいかにも勝ち誇ったように、

「どうだ、そろそろ己の無力さを思い知ったろう? 」

「ううっ・・誰がお前の様な下衆野郎に・・」

「ほう、まだこの俺に歯向かう気力が残っているのか。だが、これでも耐えられるかな? 」

 そう言うと奴、ザイクロファーは己のモノを見せつけたのだ。奴のソレは既にいきり立っている。何とおぞましく吐き気を催す光景であろうか。

「ふっ、貴様らメスは等しく男の✕✕✕に屈するのだッ! 」

「おおっ、ついにヤるか、ザイクロファー様っっ・・んんんぐっ!?」「ほぶっ!?」

 寸前まで調子こいていた手下どもが断末魔の悲鳴とともにいきなり倒れ落ちる。これは一体?

「はあい、その辺にしとこうね」 

「ぐっ? 貴様がカーラか。こいつをヤったらすぐに相手してやるから待ってろ」

 カーラを無視し、少女を先に犯そうと覆いかぶさるザイクロファー。

「私はせっかちなタチでな、とても待てないんですけどー! 」

 言うなり、ザイクロファーの脇腹に強烈な蹴りを入れる。

「ごふっ! 」

 うめき声と共に転がる、ザイクロファー。そして呆然とする少女に向かい、

「勘違いするなよ、小娘。別にお前を助けたつもりはない。ただこのイカレ吉外野郎の集団を処分するのが仕事なだけだからな」

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