表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/65

血の祝祭・鬼女と半妖 4

 轟音を立てて、部屋の扉がぶち破られた。来たのはもちろん・・。

「やあ、こんばんわ、クレイドフルさん。お邪魔しますぅ♡」

「貴様はカーラ? カーラ・エンジェルウィッチ? なぜ貴様が? 」

 ずけずけと室内に入りくるカーラとマノン。

「何だ!?貴様ら! ここは処女じゃない者が入っていい場所じゃね・・、ぼべっ!?」

 あっさり蹴り飛ばされる部下の覆面男。

「なぜって? お前が娘たちをかっ攫って行ったからだろ? 私は依頼をこなしに来ただけだが」

「カーラ! マノン! 待ってたよ! 」

「うっ、嬉しいです」

 歓喜に震えおもわず大粒の涙を流すレイミとフイリン。 

「おお、二人とも何とか無事か? その様子随分怖い目に遭ったようだな」

 そしてクレイドフルの方に向き、

「おう、お前私の舎弟に随分な真似してくれたようだな? この礼もたっぷりさせてもらうからな」  

(誰が舎弟だ)

「レイミ、フイリン、受け取れ! 」

 マノンがそれぞれの得物である剣と杖を投げ渡した。受け取るや否や早速剣を抜くレイミ。

「ありがとうマノン」クレイドフルに向き直り、

「あんただけは絶対に許さない! ギッタギッタにしてやるから覚悟なさい! 」

「レイミ、お前とフイリンは生存者の救出に行け。こいつは私が()っておく」

 にべもないカーラである。

「レイミさん、そうしましょう」

「・・う、うん、そうね・・わかったわ」

 少々不満ではあるが、冷静に考えれば彼女が勝てる相手でもなさそうである。

「安心しろレイミ、お前の怒りと悲しみは私が晴らしてやる」

「ふん、落ちたものよのお、カーラ・エンジェルウィッチ。貴様の様な者が小娘風情の情に流されるとはな。所詮は出来損ないの半妖か」 

 裂けた口を歪めあざけり笑うクレイドフル。

「娘を食らうのは何故だ? どうせ永遠の若さと美貌を保ちたいから闇の何たらの力を得るためとかそういう手合いなんだろ? くだらんなぁ」

「まあ、その力を得たとしてもそのように身も心も化け物になってしまってそれでいいの? って話だがな、それでもって贄を絶やすわけに行かなくなったというオチなんだろ? バカだねえ、実にバカだねえ、アホだねえ、間抜けだねえ、うけけけけ」

 相変わらず相手を煽りまくるのを好むカーラである。さらにビッと指を指し、

「一つだけ言っておくことがある。美少女とは愛で慈しみ撫で触り味わう物であって、傷つけ壊す物ではないと言う事だ! 」 


(何か少しアレなような気もするがまあいいか・・)

「オラ、貴様の相手はおれがしてやるぜ! 」

 少し、ぼーっとしてしまったか、マノンに迫るは先ほどの覆面野郎。こいつはザコの兵隊共に比べてかなりの大柄だ。マノンよりも五割増しくらいでかい。

「グハハハハ、喰らえ! 」

 奴は柄の先に棘を生やした巨大な鉄球を付けた物を得物としている。そいつを全力で振り下ろして来た。大音響と共にひしゃげる部屋の床。

(幾ら巨体と怪力の持ち主とはいえ、あんな重量のある武器、そう上手く使いこなせるとは思えない)

 しかし、マノンの読みとは裏腹に男は軽々とその武器を振り回しまくる。避けるのが精いっぱいなマノン。

(恐らくこいつもさっきの奴等と同様何らかの強化を受けているに違いない)「ならば・・」

 駆けだすマノン。

「ぬうっ!?逃げる気か、オラッ」

 追う覆面巨漢野郎。

 マノン、その辺に放置してあった家具やら木箱やらを利用し、先程までレイミらが入れられていた檻の上に登る。そして、追ってきた野郎の脳天目掛けて一気に唐竹割りをかます!

ゴグッ!!鈍い音と共にぶち割られる脳天。倒れる男。

「ふむ、やったか・・」

 振り向くマノン。そして彼女の目に映ったモノは・・。

 メキッ。ゴキッ。異様な音を立てながら倒れている覆面巨漢の体から何やら生え出してきている。それはどうやら脚のようだ。天地逆の状態でそいつは再び立ち上がり、何とも異様でおぞましい物がそこに出現した。

「なっ!?」

 ひたすら驚くしかないマノン。節くれだった巨大な昆虫のような脚、かつて本来の足だった物は二本の触手と化している。そしてその触手が襲ってくるのであった。すかさずそのうちの一本を剣で斬り落とす。だが残った一本が彼女の左足に絡みつき、引き倒す。思わず剣をも取り落とす。

「くそっ!」

 そしてかつて奴の口に当たる部分から、一本の触手が伸びてきた。その触手は・・あろうことか彼女の股間を狙い、ねじ込もうとするのであった。

「うわあっっ! 」

 あまりの悍ましさに思わず悲鳴が出てしまう。足に絡みついている方の触手は彼女を引っ張り上げ、逆さ吊りにしようとしているようだ。一方で股間を弄っているもう一本の触手。

「いい気になるなよ、この野郎! 」

 上体を起こし、ブーツの側面に装着していたナイフを手にする。そして、それを足に絡んでるブツに思い切り突き立てた。触手が離れ、地面に着地するマノン。さらに、もう一本の方のは手で引っ張り、そのまま切断した。

「ぎゅええええ! 」

 異様なうめき声を上げるかつて人間の男だった物。マノン、ナイフを相手に投げ、すかさず落とした剣を拾い手にする。相手が怯んだ隙を突き、脚部をぶった斬る。異様な液体を撒き散らしながら崩れ落ちる敵。

「おおおっ! 」

 叫びと共に、胴部を真っ二つ。さらに縦にも真っ二つ。そして狂ったが如く斬り刻みまくる。

「はあはあ・・・、しぶとい奴だったがここまで刻めばもう反撃できまい・・」「念のため火で燃やしたい所だが」

 そして、カーラの方に目を移す。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ