表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毎夜、最高級の聖杯のワインを酌み交わし、贅の限りを尽くした愛欲の日々。大天使ガブリエルⅡは、この空中宮殿の夜を完全に支配していた。  作者: 大天使ガブリエルⅡ・清光王流


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
11/12

激しい情念を持つクレオパトラ(羽衣天女)は、ヤチヒロの腕の中で、蕩けるような甘い吐息を漏らし、完全に骨抜きにされていった

序章:突然の開幕


毎度のことながら、最高のラグジュアリーは、長くは続かないものだ。


ある夜、絶世の楊貴妃がヤチヒロの胸元で、完全に心の警戒セキュリティを解除して愛おしそうに眠りについた、その瞬間だった。

大理石の台の片隅から、シュルシュルと不気味な音が響く。


ヤチヒロ:「え……? この匂い、まさか」


見ると、空中庭園のきらびやかな照明を突き破り、古びた「魔法のランプ」が浮遊していた。その注ぎ口から、紫色の怪しい煙がモクモクと立ち上る。


ヤチヒロ:「おい待てコラ! まだ俺、この中華の総資産を半分も八王子の口座に移してないんだけど! 次の定例ミーティングは!? 午後からのプレゼンは!?」


必死に抵抗しようとするが、ランプの煙は容赦なくヤチヒロの鼻腔へと吸い込まれていく。強制瞬間ワープの力が、彼の魂を肉体から引き剥がしていく。


ヤチヒロ:「ああっ、俺の、俺の極上の中華ハーレムがァァーー!」


意識が遠ざかる中、最後に見たのは、愛欲に溺れた楊貴妃の、幸せそうな寝顔だった。


「うわあああマジでいい加減にしろよコラ!!!


今度はネオ・長安かよ!!!


おい、時空の裏でランプを擦り続けてるクソ黒幕!!!


煙の演出サボって、バグ負けしてんじゃねえよ!!!


主人公ヤリチンヒロは読者の化身なんだから、今すぐあの空中庭園のベッドにロールバックしろォォォ!!!(大激怒)」


カチリ、と時空の歯車が回る。

気がつけば、大天使ガブリエルⅡ・ヤチヒロはまた別の、見知らぬ異世界へと放り出されていた。次は果たして、どんな美少女を救い、どんなカオスな姿で愛欲に溺れるのだろうか。



第一章  ネオ・ギザのピラミッド。絶世のクレオパトラをアジャストせよ


カチリ、ピピッ、ジーーーー。

神秘的なシタールの音色と、鼻を突く濃厚なミルラ(没薬)と最高級エジプトビールの臭いで彼は目を覚ました。


ヤチヒロ:「う……ここはどこだよ!? ネオ・長安は? 楊貴妃ちゃんとのトロけるような中華の夜は!?」


気がつくと、彼は砂漠の夜風が吹き抜ける、黄金に輝くネオ・ギザのピラミッド頂上テラスに置かれた、シルク製の特大円形ベッドに横たわっていた。


手鏡代わりに近くの黄金の盾を覗き込むと、そこに映っていたのは――

背中に神々しく発光する巨大な六翼を生やし、漆黒のハイテク南蛮胴具足をスマートに着こなした、超絶クールな大天使ガブリエルⅡ・ヤチヒロ(22歳)の姿。


ヤチヒロ:「よし! 今回はバグらずに20代イケメン、大天使ガブリエルⅡ・ヤチヒロのままだな。中身も八王子生まれの俺自身。読者の化身として、バッチリ若さをキープしてるぜ」


脳内スマホのホログラムがピピッと起動し、今回のヒロインデータが表示される。


ヤチヒロ:「えーっと、今回のヒロインは……『世界の王を虜にした、情熱的でグラマラスな絶世のクレオパトラ(羽衣天女の魂)』ね。って、もう目の前で激おこじゃん!」


そこには、豪華な装飾を身にまとい、世界を狂わせるほどセクシーな美女、クレオパトラ(羽衣天女)が立っていた。しかし、その背中からは炎のような暗黒オーラが立ち上がり、怒りでその瞳は真紅に発光している。


クレオパトラ(羽衣天女):「遅いわよ、大天使! 私のピラミッドで、無粋な独裁者が騒ぎ立てていて退屈してたのよ。早くあの無礼者を片付けて!」



第二章:妖怪執政官「臭銀平しゅうぎんぺい」、急襲


空中テラスの頑丈な石壁が、凄まじい轟音と共にぶち破られた。

現れたのは、全身を冷酷な黄金の人民服風ローマ鎧でサイボーグ化し、無数の「監視カメラ(スフィンクス型)」をマントのように蠢かせる巨大な怪物――妖怪執政官「臭銀平しゅうぎんぺい」であった。


「ウオオオォン! 共同富裕ッ! ナイルの恵みはすべて私が検閲する! 健全な恋愛も娯楽もすべて禁止デリートだァァ!!」


なぜ中華の総書記が古代エジプトの執政官として現れたのかは不明だが、その手にした巨大な赤い粘土板からは、周囲の華やかな色彩をすべて『質素倹約の白黒』に変える検閲レーザーが放たれている。

そしてそのレーザーにロックオンされ、自由奔放に振る舞うクレオパトラを、今まさに冷たい地下牢へ引きずり込まんと規制の鎖で縛り上げようとしていた。


クレオパトラ(羽衣天女):「不浄の役人め! 私の美貌と、秘蔵の高級ワインを没収しようなんて許さない! 神の御名においてデリートしてやるわ!」


ヤチヒロ:「おいおい、女の子を寄ってたかって脅すたぁ、執政官の風上にも置けねえな。それにあの黄金クズ、さっきから臭いセリフで偉そうにうるせえんだよ。そんなガチガチな言論統制押し付けてんじゃねえ、どんな場面でもアジャスト(柔軟性)が重要なんだよ!」


大天使ガブリエルⅡ・ヤチヒロは、冷徹な瞳をキラーンと輝かせ、すっと黄金のテーブルを踏み出した。八王子生まれの若手社員としての「美少女を救う」という魂の防衛本能が、聖剣『高尾』とシンクロする。


ヤチヒロ:「そこな臭銀平。俺のテリトリーで、そんなオーガニックじゃない白黒の検閲ビームをぶっ放すんじゃねえ!」


ヤチヒロが聖剣『高尾』を優雅に一閃すると、最高峰の天使のフェロモンオーラが、物理的な衝撃波となって炸裂した。


「アークエンジェル・ラグジュアリー・エステティカル・フラッシュ!!」


カチーンと輝くウインク光線が、妖怪執政官臭銀平のメイン思考回路(脳天)を直撃する。


「グハァァッ! これが……これが令和の若手社員の、圧倒的なアジャスト力とラグジュアリーな輝きかァァ! アカウント凍結シャットダウンだァァ!」


自らのルールにしがみついていた臭銀平は、ヤチヒロの放つ臨機応変なプレッシャーに耐えきれず、ドロドロに溶けて砂漠の砂に染み込み消え去った。



第三章:クレオパトラ(羽衣天女)との、愛欲まみれの暮らし


クレオパトラ(羽衣天女):「……ふん、見事な手並み。でも、私は国を傾けるほどの女王。あなたのような大天使に惑わされたりは……」


ヤチヒロ:「いいんだよ、気にするねえ。それより姉ちゃん、肩がガチガチだよ。そんなに四角四面に検閲の目を気にしつつ怒ってばかりいたら、交感神経が優位になりすぎてターンオーバーが乱れるよ。俺の部屋で、Take it easy(気楽に)デトックスしていきなよ」


ヤチヒロの20代ならではの強靭な肉体美と、ん億年の放浪で培われた包容力は、抑圧された世界を生きるクレオパトラ(羽衣天女)の心を完璧にロックした。

そこからは、世界線を超えた「愛欲まみれの暮らし」が始まった。


絶世のクレオパトラは、普段は高慢な女王だったが、ヤチヒロの圧倒的な美貌(最高峰のオスとしてのフェロモン)と、洗練されたエスコートには抗えなかった。


夜な夜な、二人はピラミッドの奥に設けたラグジュアリーなシルクのベッドで肌を重ねた。

ヤチヒロのテクニックは、八王子の社会人3年目の知識と、大天使としての強靭なスタミナが融合したハイブリッド。


クレオパトラ(羽衣天女):「あんた……なんで、宮廷の秘技にも載っていないのに、私の感じてるところが完璧にわかるのよ……!」

ヤリチンヒロ:「ふふ、港区の夜……じゃなくて、未来のトレンドを舐めんなよ。ほら、ここが凝ってるんだろ、力を抜きな……」


激しい情念を持つクレオパトラ(羽衣天女)は、ヤチヒロの腕の中で、蕩けるような甘い吐息を漏らし、完全に骨抜きにされていった。

毎夜、最高級の無花果のワインを酌み交わし、贅の限りを尽くした愛欲の日々。大天使ガブリエルⅡ・ヤチヒロは、このネオ・ギザの夜を完全に支配していた。


八王子市生まれの男子、ヤチヒロの放浪記は、まだまだ続くのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ