47話『表すは燃え尽きぬ人の情』
◇◇◇◇◇◇◇ミチルside◇◇◇◇◇◇◇
世界樹の場所…この子覚えてたのね。
意外……
「貴女、フィルミアにも『模倣』出来たのね?
てっきり相手上位種だから出来ないのかと…」
「冗談は止めるのだ……
キャミエルのカウンター性能は…ネタ枠として設定した癖に……」
ふふ、そうね。
面白かったから、ラスボスでも何でも模倣出来るようにしちゃったのよね。
うん!だって何も考えてなかったんだもの!
「……ドーパミンが尽きたのだ…
高所恐怖…高所恐怖症…うげぇ…」
「…もう、貴女。
すっかり似てきちゃったわね。」
もう、結構一緒に過ごして気がするけど。
ここまで変わった子は…いえ、ここまで素直な子、前世でも今世初めて見たわ。
「…早く…早く…行ってこいなの…」
ここまで、一緒に居たいって思った友達は居なかったわね。
「ねぇ、レイテル。」
…ねぇ、よく【ヤンデレ】って赤い糸に執着してるけれど。
……あたし少し希少種なのかも知れないわね。
だって
「…!!『やっぱりなのだ』……
………
…何なのだ、ミチル。」
首を糸で縛るよりも。
『きっと切ない携帯電話よりも』
「……ありがとう!!!!!
レイテルっ!!!」
この体温が伝わる糸の方が
『この手に持つ糸電話の方が』
「…はぁ…お互い様なのだぁ!!!
っ…いってらっしゃいっ!!…なのだぁぁ!!!」
【ずっと、ずうっと愛おしい】
「…にぃ様と、同じくらいにね。」
だから待ってて、私の大事な親友。
貴女の温度の糸を、持っていて。
「……明日は、こっちからありがとうって言わせてくれなのだ。」
◆◆◆◆◆◆◆主人公side◆◆◆◆◆◆
操られた弱くて悲しい悪役、誰がそう言ったのか。
何も恨んでなくても、何も憎んでなくても。
「……ただ、ミチルを愛してたんだ。」
そこに愛が確かにあったとても、その糸を切ろうとしたのは。
言葉一つで失う糸を、自ら切ったのは。
君だったから。
「……だから、あの子の事全部知ってると思ってた。
でもね、違ったんだ。
あの子が従順な僕に本当に求めてたのはきっと、【復讐】とかそんな言葉じゃなくて。
【頑張ったね】って、【でも強くなくていいよ】って、甘やかしてあげるだけで…甘えられる場所を作ってあげるだけで良かった。
きっと、僕から一緒に寝ようって誘ってあげることを一番あの子は望んでたんだ。
……それなのに僕は…【ミチルの兄じゃなかったら】って言ってしまったから…」
二人だけの糸を切ったなら、それはもう誰かの手では直せない。
その後悔を抱えて生きる。
それが君の答えだった。
けど!
「………あの子の悩みを
もっともっと聞いてあげれば良かった…」
……その後悔を僕は綺麗だと思えないから。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「アズきゅん、君がやるべきことは今すぐミチルたんを抱き締めることだけです!」
さぁ!さぁさぁ!
「さぁてと!少し早いですが、ラスボス討伐と行きましょうか!!」
レベル差は、この際気にしてたら敗けですね!!
勝負せずに逃亡してたら勝利は出来ませんから!!
「ですが、こんな…たった四人で……」
「僕が全員守ります!!」
ゲームの戦闘では四人で戦ってましたからね!人数は足りてます!!
…それに…箱推しでも、一番、強くて戦力として使ってたのは。
『ミツルきゅん』ですから。
扱い方は世界一分かってるます!
「はぁ…全く!!
この地域だけ問題が起きすぎじゃないか!?
寝付ける暇もありやしない!!」
正…正論!!そうだった…キャミエルたんからの攻撃も喰らってるんでした…
まさか!これが最初の町の宿命!?
「ミツル…本当に…母さんを世界樹に向かわせて良かったの…?」
まぁ……ちょっと心配になりますけど…
でも、あの二人なら大丈夫かも知れませんね。
レイテルたんにはフィルミアきゅん、ミチルたんにはアズきゅんを返さないとですから。
「…ええ、彼処以外に行くところはありませんから!!」
勿論、僕は貴方のことだって忘れてないですから。
…実は…貴方も僕の推しなんです。
「睡蓮さんが一番好きな所は!!」




