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44話『えっ?生き返るんですか?』

◇◇◇◇◇◇レイテルside◇◇◇◇◇◇◇


 視界がぐらぐらするのだ…あれ…何で苦しくないのだ?

というかなんか寝かされてるのだ…


「母さんっ!!!」


「おはようございますレイテルさん、気分はどうですか?」


 何か囲まれてるのだ。

えっと…ミツルとアリオンとドラゴン…

何で敵メンツが揃ってるのだ…


「うぷっ……ちょっと待つのだ急に起こされると吐気が……」


 脳がぐちゃぐちゃになったような気分なのだ、11時間ぶっ通しで寝たような気分なのだ。

なんかどっと疲れてたような気がするのだ。

てかなんでドラゴンは私に抱き付いてるのだ?

さっきまで殺そうとしてなかったのだ?

んなー記憶が呆然としてるのだ。


「お水をどうぞ、蘇生されたばっかりですからね。」


 蘇生?何のことなのだ。

私は今ここにいるのだ。まぁでも……


「三途の川を渡った気がしたのだ……」


 頭いてーのだ。


「実際に死んでましたからね。」


「……っんな!?」


 死んだのだ!?……

まぁ死んでても可笑しくないけど……


「……マジなのだ!?

冗談とかじゃないのだ!?」


 えっ…実際に三途の川を渡ってたのだ?

…いや別に良いけど、感慨深いのだ。

あとドラゴン私の服で涙拭かないでくれなのだ、染みになるのだ。 


「はい!!」


 元気良いのだコイツ!!


「アリオンさんの【永命】は回復魔法ですからね!蘇生したんです!」


「えっぐいチートなのだ……!?」


 そんなチートキャラクターだったのかコイツ……普通に気弱で可哀想枠かと……


「あっ!レイテルさんは特に出血とかも無く呼吸と心拍が止まってただけなので、仮死状態の場合は【永命】で脳死してなければ蘇生出来る可能性があるんですよ!」


「なんだそれ聞いてねぇーのだ!!」


 えっぐいチートなのだ!!!聞いたことないのだ!!!


「原作であったので!!!」


「あったのだ!?本当にあったのだ!?」


 次からちゃんと原作は見るようにするのだ…いやこれが特殊ケースなのだ。

何処に復活イベントで奇跡じゃなくて人間の神秘と魔法で復活させるゲームがあるのだ…


「嗚呼…えっとお前…まぁ……良いのだ……」


 ドラゴンに対しての答えは変わらないのだ。

話しかけられたら答える。それだけなのだ。


「……ごめんなさい…」


「んな……?」


「ごめんなさい…母さん……」


 ……んなー…

これだから可哀想は嫌いなのだ。


「謝られても答えは変わらないのだ。」


 別に人の反応伺いたいとか思ってないのだ。

コイツがどれだけ可哀想でも私には関係ないのだ。


「でも、私もごめんなのだ。」


 …ただ私も謝らないといけないのだ。

…どれだけ時間が経っても私は…


「…親になれなくて、ごめんなのだ。」


 親になるには幼すぎるのだ。


「……うん、良いよ。」


 ……別に良いのだ、責任取ったって。

ただ悔しかっただけで、あと死にたくなかっただけなのだ。

でも私が人の人生を背負うなんて、重すぎるのだ。


「……だから…ボクが子供の今だけは……一緒に居てよ…母さん……」


「…責任は……とらないのだ。」


 …ああもう!なんか陰鬱で嫌なのだ!

こういう気まずい展開は頑固拒否なのだ!!

…ただ、コイツの色々な人間らしい所を見てたら。


「でも少し、お前を目に入れても痛くなくなったのだ。

……ありがとう、なのだ。」


 …誰かを憎んで、誰かを傷付けて、一人に愛されることを心から望んで、そんな姿がどうしても愛らしかったのだ。


「…ねぇ母さん…あの時ボクに付けたかった名前、ずっと聞きたかったんだ……教えて」


「……カルミア、なのだ。」


 結局…コイツの名前、フィルミアに落ち着いてたから…すっかり忘れてると思ってたのだ。


「どうして、それを付けようと思ったの…?」


「…どうして…?」


 そんな…そんなの。

私に聞くななのだ。


「……毒があって、強いから。

生存力が…強いからなのだ。」


「…ははっ…!

なにそれ…!」


 …良い名付けなんて知らねぇのだ。


「すごく…カッコいいね…」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「…おっ来たのだ。

もっと早く来いなのだ。」


「すみません、皆さんレイテルさんを探してて。」


 まぁー病人が急に居なくなったら流石にそうなるのだ。

 でもコイツはちゃんと私がここに呼んだ訳を理解してくれててありがてぇのだ。

キャロルなんか連れてきた日には殴ってたのだ。


「でも二人きりって久しぶりだね。レイテルたん。」


「んな?気付いてたのだ?」


 前に『私(・)が(・)ミ(・)チ(・)ル(・)に(・)化(・)け(・)て(・)対(・)話(・)し(・)た(・)時(・)の(・)こ(・)と(・)』


「うん、その時は気付かなかったけど。

段々ね。」


 あの時のコイツの涙は忘れてないのだ……

あれ?でも


「……なら何で蘇生したのだ?

私のこと恨んでるなら蘇生する必要も無かったのだ。」


 やれやれ、ハピエン厨の思考は分からないのだ。

あっでも蘇生して痛ぶるバトエンは見たことあるのだ、むしろ書いたことあるのだ。


「…悔しかったので。

はい、これ。」


 悔しかったから……

それで助けるのコイツ主人公属性エグいのだ。

本当に日本の現代人なのだ?別の星の宇宙人とかならまだ?

いやそれなら原作知ってるのは可笑しいのだ。

……ん?


「…?なんだこれ。」


 あっ15円で買えるありがてぇ菓子なのだ。

昔よく100円で大人買いしたのだ。

……ん?何でこの世界にあるのだ?


「あまい棒です。開発しました。」


「ほへーすげぇのだ。

コンポタ所望するのだ。」


 うまそうなのだ。

うまいのだ。


「それに…僕だけ責(・)任(・)をとるのも、不公平じゃないですか。」


「んなー」


 不公平なのだ?

ヤバイのだ頭が回らねぇのだ、あまい棒を補給が必須なのだ。


「だから好き放題したレイテルたんも責任とって下さい。」


「嫌なのだ。」


 責任はとりたくないのだ。


「責任とって僕のお嫁さんになってフィルミアきゅんのお母さんになって下さい。」


「まて何故お前の嫁になるのだ。」


 なんでこいつ無自覚囲い込み系主人公から自覚あり囲い込み溺愛系主人公に進化してるのだ……

前の涙脆い可哀想な主人公を返してくれなのだ。


「てかお前は大丈夫だったのだ?」


「いえ!一回死にましたよ!!」


「ハッ?」


◆◆◆◆◆◆主人公(ミツル)side◆◆◆◆◆◆◆


 ミチルたんにお屋敷で銃で叩かれてから、本当に『スキル』で蘇生された状態でした……多分覚醒?って奴ですね!!


 蘇生は出来ましたが、それでも死にかけだった所を、アリオンきゅんが駆けつけてくれたんです!

アリスちゃんに『伝心』で伝えてて良かったです!


「少し、休んでください。

生きてること事態が奇跡なんですから。」


 アリスたんが寂しいなら、何時だってアリスたんの大好きな誰かで傍を埋めてあげる。


「それは違うかな、アリオンきゅん。」


 フィルミアきゅんが人間を憎んでるなら、僕が何十年かけたって人間をどうでもいい存在に変えてる。


「フィルミアきゅんも、ミチルたんも、アリスたんも、皆、差なんて付けれない。

僕の『最愛』ですから。」


 キャミエルたんが思い出せないなら、僕が新しく記憶出来るように環境を整える。


「だから僕は死ねない

死んじゃいけないんです」


 アリオンきゅんが喪うことが怖いなら、僕がそこまで人間が脆くないことを教える。


「それでも…そこまで」


 アズきゅんがもう止まれない暴走列車なら、僕が追い付いてでも止める。


「えへへ、アリオンきゅんも分かってるでしょう!

好きな人の為ならどこまでだって行けるのが人間なんです!」


 ミチルたんがもう走りたくないなら、僕が車椅子だってなんだって目標まで連れて行く。


「全部限界まで頑張るのが主人公ですから!!」


 それがきっと、僕が主人公(ミツル)として気取る為に生きる。

贖罪と答えだ。


「だから全員、僕を置いて行かないでくださいね!」


 ……でも少し……推しと会えるの幸せ多量過ぎて死ぬかも知れない……!!!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「って……感じで……」


「ぶれねぇなお前!!!!」


「えへへ…照れます。」


「褒めてねぇのだ。」


「ていうか……最愛のスキル覚醒で復活って……

伏線も何も……」


「いえ!伏線自体はありましたよ!

ほら」


【『庇護』の特性→味方との好感度が高い程ダメージが上がる。

好感度によって六段階のバフが変わり、一番上の味方は一度HPが0になった際、HPを70%回復出来る。(対象キャラクターの攻略必須)】←(『♧原作キャラクター性能♧』参照推奨)


「突然メタいなお前っ!!!

それは伏線じゃねぇだろなのだ!」


「全員愛します!!」


「ちょっと怖いのだお前…」


 ……勿論、貴方もですよ。

レイテルたん。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「ねぇねぇ!私の付き添いになって!

君のこと好きになっちゃった。」


 最初はただ可愛い子だと思いました。

メインストーリーでは場面を引っ掻き回して、可愛いくて悪戯っ子で少し合わないな…とも。

それでも、好意的に返事をしたら好感度が下がるなんて罠ですよ!


「誰かに執着して欲しいから、誰かに望まれたいから。

ソイツの好きな姿を

造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して造り出して切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って切って」


 …キャミエルたんの出した答え、僕の中で激しくて怖くて、気になって、愛に飢えながら、自分の姿を忘れた天使のような子だなってイメージしてたんですが。


「……造り出したけど、やっぱり人の好意って気持ち悪い。」


 でも、そう言って好意を見下したその姿に凄く『人間らしいな』って思ったんです。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「んなー?」


 …それがまさか…実物に会えるなんて…


「僕……感動で泣きそうです……」


「一応成り代わりだ忘れんな」


「キャミエルたんの記憶を全て持っているなら、キャミエルたんとして生きてきたならレイテルたんはキャミエルたんの一部です。」


 ……雑談もここまでにしないといけませんね。僕の悪い癖です。


「っ!!!

ミチルが世界樹に行ってないのだ!?

まだ彼処にいるのだ!?」


「はい、なのでレイテルたんに行って欲しいのです。」


「……お前に言われなくても行くのだ。」


 ……でもやっぱり。

誰も信じて居なかったキャミエルたんが、誰も愛して居なかったキャミエルたんが。


「レイテルたん。キャミエルたんに幸せに生きれる居場所をくれてありがとうございます。」


 貴方のお陰で人を愛せるようになったなら、信じられるようになったから。

だから貴方も心の底から僕の推しですよ。

レイテルたん。

久しぶりのお ま け ♡ ♡


【兎と狸】


「レイテル……言ってなかったのだけど兎の獣人には気を付けなさいね。」


「そうですね!レイテルたん、兎の獣人には気を付けて下さい。」


「んな?揃いも揃って何言ってるのだお前ら。」


 兎の獣人?

よく異世界物で最弱種族って扱われてる奴じゃないのだ。

それに比べたら狸の獣人は胡散臭い商人枠として立場が高かったのが多かったのだ、この世界では違うのだ?


「あっ!レイテルたんは原作知らないでしたね。」


 また原作の話なのだ。

最弱枠として扱われる兎がどうして危険なのだ。

もっと肉食動物の獣人を警告された方が理解が出来るのだ。


「異世界物で兎は最弱枠として扱われるのが常なのだ。」


「…ええ………レイテル…心して聞きなさい。」


「んな?」


 そんなにしっかりしてどうしたのだ。

…もしかして増殖して食われるとかそっち方面…?


「この【満の月末】の世界ではね……」


「……んなぁ……」


 ……この感じってやっぱり……


「兎は狸に勝るのよ。」


 ……意味がわかんねぇーのだ。


「貴女はカチカチ山という話を知ってるかしら?」


「んなぁー?あの狸が最後に兎に殺されっ……

いやどういうことなのだ?」


 カチカチ山で最後に狸は兎に殺されてたのは分かるのだ。

でもなんでこの世界で狸が兎より弱いのだ?


「それが…狸の獣人の間に2000年間根付いちゃっててるんです……」


「…バカじゃねぇのだ!?」


 えっ?つまりカチカチ山の影響で狸が兎よりも下って位置付けになってるのだ!?

バカじゃねぇのだ!?それも2000年!?


「その影響で狸の獣人達の中で『兎に敵わない』って固定観念が出来ちゃって、兎の獣人が目の前に居るだけで固まっちゃうようになって……」


「バカじゃねぇのだッッ!?」


「それで非力さから他の獣人を狩れない絶好の兎の獣人の狩りの対象になっちゃって……」


「……生物的進化が終わってるのだ…」


 …つまり最弱種族は私だったのだ……?

いやこれは狸の獣人の進化が悪いのだ。

………待ってくれなのだ、狩りってどういうことなのだ?


「狩……狩られたのだ?

狸の獣人が兎の獣人に?」


「は、はい!

ま、まぁそんな血肉を争うような狩りでは無かったそうですが!」


 待てなのだ、待てなのだ!?

えっ本当にどういうことなのだ!?


「捕食とか物騒なのでは無いのよ……?」


「待てなのだ捕食じゃないならなんで狩るのだ!?」


「……」


「黙るななのだぁぁ!

こちとら番を一度しか作らねェェのだ!!!!」


「……寂しがり屋の兎と番を一度しか作らない狸と言ったらもう……」


「止めろなのだ!!怖い!怖いのだ!!」


「ついでに兎の獣人の中で狸の獣人はペット枠らしいです!」


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