17話『ミチルに友達!?えっ女の子だよね!?』
◇◇◇◇ミチルside◇◇◇◇
にぃ様とアリスとアリオン…行かせちゃったけど良いのかしら…?
いえ別に私がにぃ様を放置したかった訳ではないのよ?
だってこんな重要そうなキャラクターを放置する方がにぃ様に悪影響そうだもの。
だからそんな鳴かないでレイテル。
「……」
ほら起きちゃったじゃない。
まぁ起きてくれた方が此方としても楽ではあるけど。
「おはよう、気分はどう?」
てっあら?
この質感、この声、この見た目は……
……待ってこの子!!ドラゴンの……!
「フィルミアきゅん……!」
…私のセリフとった?
「…あらあら御二人は知り合いなのかしら?」
ただ粗を晒してくれてありがとう、当て付けに八つ当たりさせてもらうわね。
ショタロリコン。
「……別に…」
「あっ!いや僕が勝手に知ってるだけって言うか…その噂で聞いたって言うか……」
「ん~♪そうなのね!
あっ!ならどこら辺で噂を聞いたか分かればこの子の家見つかるんじゃ無いかしら!!」
「えっとそれは…!」
すっごく気分が良い♡
嫌いな奴を困らせる時ほど愉悦なものは無いわね!!
「……家…帰れない。」
「……えっ?」
待って……そもそもこの子……
どうして産まれているの?
この子は確か原作軸の二年前に偶然産まれて、事実上母親であるキャラクターに放置されて荒れに荒れて主人公に敵対するみたいなシナリオよね?
でも今って原作軸の八年前じゃなかったかしら?
……随分と震えているけどレイテルも気がついたのかしら…
「……理由、教えてくれるかな。」
「…母さん。」
……『母さん』、原作では一人のキャラクターを指していたけれど…
もしかして今は違う……?
…だってここは…そもそも原作の『母さん』の住む陸地が違うもの。
「…母さんを……探してるんだ……」
…別の人物が産み出した。
確率が一番高いわね。
「なるほど、なら僕が君のお母さんを探してあげるからね!!」
ふふ、随分と大きく出たわね。
原作のこの子の『母さん』じゃないモブ、もしくは転生者の可能性もある。
それを考慮しての発言……
「…あっ……もしかしてこれ原作と大分違う……?」
では無さそうね。
そしてこの子全然キャラクターの前で原作って堂々と言ってて逆に尊敬するわ。
「…ねぇ…なんで…」
「うん?私に何か聞きたいことがあるの?」
フィルミア…正直言うとあまり近付きたくは無いわね。
近付いても利が無いもの。
「…母さんの匂いがする……」
「えっ…?母さん……?私のことかしら?」
…あら?…そこまで原作を改編をした記憶無いし、私はほぼにぃ様としか関わってない筈……
そもそもこの子とは初対面の筈。
…つまりこの子は……
「……でも……姿が違う……
なんで?」
「嗚呼、なるほどね…」
今私が抱き抱えている。レイテル、貴女の『原作改編』ということね。
「多分だけれど、貴女のお母さんと香水が同じなんじゃないかしら?」
まぁ香水なんて着けてなんていないのだけど。
◇◇◇◇◇◇◇◇アズside◇◇◇◇◇◇◇◇
「ふふん!兄上がメイドに足止めされてる間にアズ!
僕様が道案内をしてやろう!」
「お、お願いします。
アリス…さん?」
アリオンさん…だっけ…?
最後まで付いてくる気だったけど良かったのかな?
『私のアリスを男と二人にするなんて…!ごほごほ…!』
アリスさんは完全に慣れた手付きで出てきたけど…
……いつかミチルもアリスさんのように反抗期が来るのかな…
「えっ…と。ありがとうございます?」
……この子も……ミチルと同じ女の子?なんだよね……
…
「一つ聞きたいことがあったんだけどさ…」
「構わん!何でも答えてやろう!」
ていうか一応…貴族なんだよね?
こんなに接して大丈夫かな…?
「じゃ…あ…」
「ねぇ知ってる?
最近、ここら辺の山での山火事が多いって話。」
!!!っ…山火事!?
……最近野生動物が増えて狩りやすいのは、まさかそのせい…?
「山に住んでいた村民も生存者は無し、消火隊が出動した時には村一面に70人以上の焼失死体があったんだって。」
…でも嬉しい事だけじゃない…山火事が起これば…
今住んでる山も……家も全焼する。
「山火事って……」
「ッおい!行くぞアズ!」
!!……びっくりした…!!
急な声は驚いちゃうよ…落ち着いて……
「ねぇ……!ねぇアリス…さ……」
「……ほっとけ、アイツらは噂好きなハイエナなんだ。
また大袈裟に盛ってるんだろ。」
…、あ
アリスさんのこの目は…触れちゃいけない目だ。
「…でも……」
「山火事なんて日常的に起きるものでも無いし、どうせ誇張でもされて伝わったんだろ。
確実な情報程、変化しやすいものは無いからな。」
……一応…ミチルの為に引っ越しも考えておこう。




