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無限に死ぬ私  作者: お菓子い
第一章 破滅・招集編 
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第八 刻まれた破壊にて殲滅せん

 メビウスという男は非常に分かりやすく、説明がしやすい人物だ。そう、筋肉と暴力の塊。とんでもない筋肉量と、それによる凄まじい破壊力。その代わり、魔法は何も使えないし、魔道具も全て使えない。そもそも、彼は魔力を有していない。だから魔法が有効だと思われるが、そんなことはない。魔法を物理的な力でねじ伏せるという、とんでもない荒技をするイカれた人である。

 そして彼の特徴は、もう1つある。それが「暴力性」。彼は何もかもが非常に荒々しい。喋り方も、仕草も、持ってる武器の扱いも。基本的に良い人だし、困ってる人に対しては積極的に助ける人だから、大衆には好かれる人だと思う。だけど、悪人に対しては豹変する。

 彼は自分の敵だと判断した瞬間、どんな人物であろうと容赦せずに殺しにかかる。一回、戦争で彼が戦ってるところを見たことがあった。その際、彼が通ったであろう場所と、彼が対峙している敵の有り様が悲惨だった。道には頭が潰されて目が飛び出したまま死んだ人や、四肢が全てもがれた死体、挙句は原型を留めていない死体もあった。

 彼が対峙していた相手は顔を思いっきり掴まれ、そのまま握り潰されていた。それも鉄のヘルメットごと。その光景にはゾッとしたし、私の方を見た時は笑顔で怪我ないかとか、絶対に守ってやるからなとか、さっきの様子からはまるで想像できない表情と言葉だった。

 しかしながら、彼の暴力性は戦争で本領発揮されていた。味方を勇気づけ、相手には容赦せず殺しにかかる。これほど戦争に特化した人間はいなかっただろう。だから彼は、その功績から戦争における英傑の一人となった。

 「ねぇメビウス。あの人のこと知ってる?あのー、あれ、芸術家の彼。」

 「ん?残念ながら知らねぇな。確か...アイツ、なんか賞取ってからめちゃくちゃ出世したってのは聞いたがよ。それ以外は何もだな。」

 「・・・彼、今何してるんだろうね。というか、別に彼に限ったことじゃないか。」

 「そうだなぁ!他の奴らからしたら、俺らが今何やってんのか知らないだろうな!ははは!」

 「アウネ、飯は食い終わったか。私はこれから仕事だから、早く食って欲しいんだが。また取りに戻ってくるのが面倒だ。」

 「はいすいませんもうすぐで食べ終わります。というか、まだ仕事?もう18時超えてるよ?」

 「君には言われたくないが...まぁそうだ。私の業務は20時までだ。あともう少ししたら終わる。」

 「お前達、なんか忙しそうだなぁ!大変だな!」

 「そういやメビウスは今何やってるの?」

 「俺は狩猟だ!まぁモンスターをな!人に害なすゴミどもの掃除をやってる!」

 「へぇ〜。やっぱ儲かるの?あ、あとクロン、食べ終わったよ。

 「それじゃあ回収する。」

 「それは依頼によってまちまちだな。めっちゃ大金だったらその分危険だってこった。まぁ俺はその危険なやつしか引き受けてねぇけどな!」

 「じゃあ、あとは二人で話すなりしていてくれ。私は仕事に戻る。」

 「はーい。頑張ってねー。」

 「頑張れよー!」

 クロンは部屋を出ていき、部屋内にはメビウスと私だけになった。

 「さてと!俺もそろそろ帰らなきゃな?」

 「なんか用事?」

 「あぁ。これから夜間の狩りでな!まぁ夜襲だ。俺が引き受けた業務で、今回は大規模募集がかかってたんだよな。ドラゴンなんだがよ!どうもそいつ、かなり凶暴なやつで人々に相当被害を与えてるらしい!だから暴れられる前に殺しちまおうっていう魂胆だ!それじゃ、俺は今からぶっ殺してくるから!じゃあな!」

 「じゃあねー。気を付けてー。」

 「おう!任せとけ!」

 メビウスは笑いながら部屋を出ていった。急に静かになった部屋で1つ思い出したことがあった。私、シャワー浴びてない。どうしよ。もしかして今日、体を洗えない...?

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