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無限に死ぬ私  作者: お菓子い
第二章 調査・究明編
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EX 封印のゼロ

 彼は昔から非常に陽気な性格であり、ごく普通の少年だった。友達もそこそこいて、彼らと遊んだり、勉強したりと、十分満足な生活をしていた。そのため、彼の人生はまさに平凡そのものであり、とりわけ癖が強すぎるデスマウント部隊の中では割と良識的で、一番平凡な人間であった。

 彼が兵士として招集され、デスマウント部隊に無理矢理入れられたが、彼は既に悲観的だった。変わり者集団の一員として見られた挙句、部隊の仲間ともまともに話が通じない。唯一、彼と気が合ったのは部隊長ぐらいだっただろう。部隊長は彼の悩みを十分に理解しており、部隊長もまた変な奴らの統率に気が滅入っていた。お互いに苦労していたからこそ、気が合ったのだろう。

 彼は毎日過酷な戦場にて戦っていた。彼自身、絶対に死ぬと確信していたそうで、むしろ誰か俺を殺してくれと思ったと語っている。しかし、運が良いのか悪いのか、彼は終戦まで生き抜いてしまった。

 彼は平凡であったが、それは何もなければの話である。実際、彼自身は平凡であるが、彼が英傑に数えられた理由は明確にあった。それは、彼に封印されていた「とあるもの」が原因である。これが一体何だったのかは記録されておらず、これを見た者はほとんどいない。

 唯一、僅かに見たと言っているのはアウネのみであり、それ以外の者は何一つ覚えていなかった。アウネ曰く、黒い何かが彼の体から溢れ、金切り声のような、悲鳴のような声を出しながら、あらゆるものを飲み込んでは食らっていたそうだ。また、ゼロが苦しんでいるように見えたそうだが、金切り声を聞いた瞬間に立てなくなり、視界が黒くなって、その後のことは何も覚えていないそうだ。彼女が目を覚ました後、とてつもなく静かであり、煙や怒号などは一切無く、敵兵がいたはずだが1人も見えなかったとのこと。その際、ゼロは慌てたような様子で味方の兵士達を揺すって起こそうとしていたらしい。

 このことについて、ゼロは覚えているような覚えていないようなという曖昧な回答をした。それは彼が隠そうとしているのか、あるいは本当に身に覚えがないのか定かではない。ともあれ、彼が有している謎の能力は危険極まるのものであり、あまりに未知数なものである。

 クロイと同様に不明なものが多すぎる魔法であるが、現時点まで彼の魔法が再び発動されたことは確認できていないため、恐らく彼が制御可能なものであると推測ができる。とはいえ、確定した情報ではないため、注意は必要である。

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