第三十四 全てが清らかになった後で
浄化作戦開始から3日経過した。いくつかのトラブルあれど、概ね順調に作業は進み、ようやく作戦が完了、ダニフェーズに移行した。というか、やっぱり竜の雨の怪物はヤバいね。ここ数日で頭を潰されたり胴体を真っ二つにされたり腹を貫かれたり...酷い目にあった。まぁともあれ、これから本格的に調査できるんだ。そう思えば安い代償かな。
アウネ 「よーし、みんなお疲れ様。とりあえず第二班、戦闘メインの人達は撤収で良いよー。第三班は引き続き同行で。んじゃ行こうか。」
クロン 「アウネ、私はゲートを設置した方がいいか?」
アウネ 「あ、そうだね。んじゃクロンは第二班だけど、例外的にお願い。」
クロン 「了解した。それ以外の第二班に属している者は元々設置してあるポイントから帰ってくれ。では第二班、各自解散。」
アウネ 「さて、とりあえず城があった場所へ行こうか。瓦礫は多いけど、多分良い情報ぐらいなら転がっているんじゃないかな?あと、ここからリバリーとジャアルの出番だよ。」
リバリー 「はい!頑張ります...!」
ジャアル 「はい。」
とりあえず歩いて城があった場所まで向かうことにした。歩くとはいえ、やはり元々大きかった国なだけあって、割と遠かった。それに、地面には瓦礫や人だったものがゴロゴロ転がっていた。私は別に何ともなかったけど、やっぱりリバリーとジャアル...ジャアルは平然としていたけど、リバリーはその光景に恐怖を感じているようだった。
アウネ 「リバリー。やっぱキツイ?この景色。」
リバリー「・・・そうですね。その、ひ、人がこんな風に...。ちょっと、気分が優れないです...それに、この臭いも...。」
アウネ 「残念ながら慣れてもらう他ないよ。私達、というか私と同格に立ちたいならね。」
リバリー「精進します...」
しばらく殺風景で凄惨な景色が続いていたが、ようやく城があった場所に到着した。そこには大量の瓦礫があり、大量の人と、人の部位が散らばっていた。しかし、どれも真っ黒になっていた。
アウネ 「ここが城があった場所だよ。まぁ、ここに来たからといって何か起こる訳じゃないけど...手がかりとかは見つかるんじゃないかな?あとお宝とか。とりあえず、この瓦礫と人達を撤去しようか。」
そんな訳で、皆で瓦礫や人を別の場所へどかした。残ったものは全て綺麗に並べ、とりあえずそこに放置することにした。
ほとんどの瓦礫などを撤去した。だけど、案の定何か目ぼしいものがある事はなかった。それはそうだと思っていた。ここに何かある訳がない。それに何か残っているとも思えなかった。しかし、1つ気掛かりなことがあった。
クロン 「アウネ。ここには何も無いと思うのだが。時間の無駄だったような気がするぞ。」
アウネ 「いいや。あり得ない。どうして?なんで無い?それにどうして見つからない?」
クロン 「アウネ...?」
アウネ 「国王がいない...?あるいは王冠が無いだけ...?いや、そんなことは...」
クロン 「アウネ。少し待ってくれ。何を言っているのか、しっかり説明してくれ。」
アウネ 「・・・国王が被っていた王冠。あれに私はエンチャントしてる。しかもとんでもない量のエンチャント。壊れないし、色褪せることもないし、被っている者をどんな魔法からの攻撃でも無効化させるし、呪いも無効化させられる。他にも色々と効果を付与していた。しかも、あの王冠自体もかなり高価だし、かなり頑丈なはず。あれを破壊できるのは、上位魔法、それもかなり強力な魔法じゃないとほぼ無理なやつなの。でも、あれがない。」
クロン 「そんなとんでもない王冠が無いというのは確かに不可解だな。国王が出払っていた、あるいはそれ以外の理由の可能性は?」
アウネ 「あり得ると思う。なら、とりあえず地下室探しかな。多分この辺のどこかに埋もれてるはず。地下室は...何用の部屋なのかあんまり知らないけど、存在自体は知ってる。一旦、とりあえずそこを探し当ててからにしようか。もしかしたらそこに手がかりがあるかもしれないからね。」




