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無限に死ぬ私  作者: お菓子い
第二章 調査・究明編
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EX 破滅のアレン

大学が忙しすぎて書く時間がとれない!!!楽しみにしてくれている人(いるのか分からないけど)、本当にごめんないさい!!!!

 その少年には2歳年上の兄がいた。その兄とは非常に仲が良く、幼少期から青年期までその関係は変わらなかった。その仲の良さから、近所の人達からよく可愛がられ、家族内でも大切にされてきていた。

 そして青年になった頃、彼の兄は家に代々継承されてきた聖遺物「イトカノア」を渡されることになる。聖遺物が継承されるということは家の主人になるという意味が込められている。しかし、本来であれば彼の兄がもっと成熟した時に渡すべきであった。しかしなぜ今渡されたのか、彼も兄も分からなかった。しかし、後になってその本当の意味が分かるようになった。

 分断戦争の勃発と招集命令である。彼の兄は戦争で死んではならない、死なせないためにこの聖遺物を渡されたのである。そのことを理解した2人は。お互いの身を守ることを誓い、必ず2人で帰ってくると決心した。

 戦争はとてつもないほどの日を要した。果たして終戦するのかどうか、そもそも何のために戦っているのか分からないぐらいだった。そんな中でも兵士達は戦っては死に、あるいは殺す毎日だった。

 この2人もまた、多くの敵兵を殺しては傷だらけだった。しかし何とか死なずに生き延びてきていた。ただ。兄は死んだ。彼を砲撃から守るために自分の身を挺したのだ。兄はもはや動けず、治療もできるような場所ではなかった。無論、負傷者を連れて行くなんてことすらできなかった。兄の様子を見た彼は、急いで援護兵を呼んだが、それを兄は引き留めた。

 兄は自身の持っている聖遺物を彼に渡し。自分の分まで生き残れと遺し。そして息を引き取った。彼は嘆き、兄の意を遂行することを誓った。その時から彼は、優しさというものを全て捨て去ることにした。

 彼はイトカノアを行使した。彼の血脈にもまた、兄と同様にイトカノアを扱う適性が流れていた。だからこそ扱えた。しかし、イトカノアは非常に扱いにくい聖遺物であった。

 イトカノアの特徴は、使用者への激痛がまず挙げられる。イトカノアの力を行使すればするほど持ち手に激痛が走っていき、行使の出力と時間が伸びていけば全身に痛みが広がっていく。この特徴のせいで、普段から気軽に使えるような聖遺物でないことが分かる。

 その一方、この武器自体の性能や取り回しの良さは随一であり、短剣のような見た目、そして切った対象を断面から燃やし始めるというものである。この炎はかなり特殊なようで、使用者と同じような激痛を切った場所で引き起こすそうだ。そのせいで、中には痛みから逃れたい一心で自殺する人もいたほど。また、この炎は切ったものを必ず燃やし、燃え尽きるまで消えない特徴もある。それ故に、敵や対象を長く苦しませることが可能である。

 この効果を利用し、自身の痛みと引き換えに敵を切っては燃やし、また切って...を繰り返したことで、彼の周りは阿鼻叫喚となっていた。彼もまた痛みを感じていたが、兄の死に比べたら何ともないと言っている。だからこそイトカノアの本領を発揮しながら長く戦い続けられたのだろう。

 終戦後、彼は英傑として称号を得た後、自身の家へと帰還した。両親は彼を正当な家の主人とし、兄との記憶と喪失、そして失うことの痛みを絶対に忘れるなと肝に銘じさせた。

 彼は兄の意思を受け継ぎ、兄を忘れないように毎日日記をつけている。悲しみも怒りも嘆きも楽しさも切なさも。全てを忘れず、何もかもを守っていけるように。たとえそれがどれほどの苦痛に満ちていようと...彼は前を歩いていく。きっと兄もそうしただろうから。

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