第四 共に在ることを誓わん
私の体はすっかり治っており、心臓も元通りで、体は異常なほど熱くなっていなかった。
「聖女様、お目覚めになりましたか...!」
ベッドのすぐ横には男の子の母親が椅子に座っており、おそらくこの人が私をベッドに運んだんだろう。床に思いっきり倒れたから。とりあえず体がまた普通に使えるぐらいになってよかった。
「うん。ごめんね、迷惑かけて。ただ、それとは別に聖女様はやめてほしいな。それは、あー、昔の称号だし、それに私は聖女じゃないし。普通に名前で呼んでほしいんだけど。」
「いいえ、聖女様は聖女様です。私はこれ以外であなたを...」
「お願いだから本当にやめて。私は聖女じゃない。私のことを聖女とか呼ばれるの、本当に嫌なの。そんな称号...嬉しくもないのに。」
「は、はい。申し訳ございません...。」
「あっ。ごめんね。別に怒るつもりではなかったんだ。まぁ、普通に名前で呼んでくれたらいいよ。というか、そもそももう王国が無いし。」
「・・・いえ、お気になさらず。あなた様の気を考えずに発言してしまい、申し訳ございませんでした。」
「様とかはいらないんだけど...まぁいいや。とりあえず、聞きたいことは色々あるけど、まずは地上で何があったの?どうしてあんなことに?」
「それは私達にも分からないんです。ただ、上空から何か巨大な物体が降ってきたのは一瞬だけ見えて、ほとんどの人があれは何だって大騒ぎしてました。そんなこと言ってるうちに...あの辺り一体の何もかもが吹き飛ばされて、燃えて...。」
「なるほどね。謎の飛来物の影響によってああなっちゃったんだ。じゃあ、どうしてあなたの息子くんは無事だったの?あなたはもう跡形もないぐらいに焼き焦げてたのに。」
「私が魔法を使ってシールドを作り、私が庇うように守ったからだと思います。多分、魔法を使ってなかったら息子も死んでいたと思います。」
「・・・そっか。まぁ今二人が無事で幸いだよ。」
「はい...。そういえば、あなた様はどうして無事でいらっしゃったのですか?」
「この空間に籠っていたし、地上が焦土になった時を私知らないんだよね。寝てたから。」
「寝てた...?あれは確か、お昼頃に起こった出来事なんですけど...。」
「その時ちょうど3徹ぐらいしてて、本当に限界で。いくら死なないとはいえ、やっぱり限界は少なからずあるね。ところで、息子くんが見当たらないけど、どこにいるの?」
「あの子なら今、この地下を探索してくると言って奥の方へ。あんまりじっとしてられなくて...。」
「男の子だね〜。まぁそんな広くないし、危険なものも厳重に管理してるから大丈夫だよ。別にそんな申し訳なさそうにしなくていいよ。元々、ここはあくまで研究用に作っただけの場所なんだから。」




