フーシャのアーティファクト講座
「クリスちゃんから一度聞いたと思うフミャけど、アーティファクトには凄い力が込められていて、魔力と引き換えに持ってる人に不思議な力を授けてくれるフミャ。」
「みたいですよね。昨日貰ったこれも、2つの属性を宿しているって聞きました。」
スノウはそう言って、カートリッジをフーシャに渡す。フーシャは少しの間それを観察し、再びスノウに手渡した。
「見たところ、これはαクラスのアーティファクトフミャね。アーティファクトとしては一番下の方フミャ。」
「アルファクラス?アーティファクトにも冒険者のような格付けがあるのか?」
じっと話を聞いていたオルガが口を挟む。フーシャはうんうんと頷きながら返事をする。
「その通りフミャ!アーティファクトはその強さによって、α、β、γクラスに分けられるフミャ。基本的には上のランクの方が強いフミャけど、魔力の消費もドンと上がるから、一概にどれが良いとは言えないフミャ。」
「自分に合った強さのクラスを使えって事ですね。」
「そうフミャ。」
「一つ質問いいか?」
「はーい!何か気になるフミャ?」
「冒険者のランクと表記が違うが、わざわざ分けたのか?」
「フミャ……。」
オルガの質問に、フーシャは顔を曇らせる。
「実は昔は冒険者のランクと同じで、下はFランクから、一番上はAランクで格付けされてたフミャ。ただ……。」
「ただ、何だ?」
「さっきも言った通り、アーティファクトは強ければ強い程魔力を使うフミャ。それでね、Fランクの子が上のランクになろうとして、Aランクのアーティファクトを使おうとしたフミャ。そしたら魔力を一気に吸い出されてミイラになっちゃったフミャ……。」
「そんな事があったのか……。」
想像していたよりも恐ろしい理由に、オルガは驚愕の顔を浮かべていた。
「だから今はクラスの表示は変えてるフミャ。アーティファクトのランクは冒険者ランクには関係しないから、自分に合ったのを使えばいいフミャ。って事になったフミャ。
……最も、ランクの高いアーティファクトが使えるのは強さの証明にもなるから、やっぱり事故は毎年起こるフミャ。これは自己責任フミャ。」
「自分の強さを知るのも才能の一つって訳か。」
「そういう事フミャ。焦っちゃ駄目フミャ。二人も適度に頑張って欲しいフミャよー。」
「はい!無理しないように頑張ります!」
「二人共ちょっと待ってーー!」
説明も終わり、二人が協会を出ようとした時、クリスが声をかけてきた。
「クリスさん!どうしたんです?」
「はいこれ。忘れ物よ、オルガさん!」
「俺が忘れ物?どういう……あっ、これは!」
オルガが手渡された物は、冒険者証。ランクはFとなっている。
「先程依頼の削除が行われたので、これで討伐依頼は無くなりました!それで、冒険者になる気でしょ?必要になるから早速作っておいたよ!」
「これが俺の冒険者証か……!ありがとう、大切にするよ!」
「いえいえ!それじゃお疲れ様!またよろしくねー!」
そう言ってクリスは持ち場に戻って行った。二人はその様子を見て、一緒に笑顔になった。
「頑張りましょうね、オルガさん!」
「だな、スノウ!」
そして二人は街を散歩しながら、宿屋に帰るのであった。




