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第41話:努力の成果を見せつけろ! 2

  奕德と妤玟は、左右に分かれて紛争武士へと突進した。


  短い思考の末、紛争武士は、先ほど妤玟を救った奕德こそが、あの強烈な殺気を放っていた人物だと判断した。


  そのため、彼は大剣を操って妤玟を攻撃させ、自分は奕德に向かって全速力で突進した。


  紛争武士の選択を見た奕德は、心の中で密かに笑みを浮かべると、すぐさま進行方向を変え、脇にある森へと走り出した。


  まさか奕德が逃げるとは思っていなかった紛争武士だったが、長期戦を避けるためにも、彼を追って森へと駆け込むしかなかった。


  紛争武士が奕德まであと五メートルもない距離に迫った、その時だった。


  ふいに、ほのかな草の香りが鼻をかすめた。


  次の瞬間、紛争武士は奕德が自分の目の前で地面の中へと潜っていくのを目撃した。


  まさか奕德が賜福を使えるとは、紛争武士はまったく予想していなかった。


  しかも、何の詠唱もなしに発動したのだ。


  その予想外の出来事に、彼は一瞬、意識を奪われた。


  もちろん、奕德がその隙を逃すはずもなかった。


  彼は素早く紛争武士の視界の死角から飛び出し、相手に向かって斬りかかった。


  草の香りが消えた瞬間、紛争武士は背後に悪寒を感じ取り、慌てて剣を振るって後方を斬りつけた。


  間一髪で、奕德の攻撃を防ぐことに成功した。


  自分の攻撃が防がれたことを確認した奕德は、その場に留まることなく、すぐさま再び影の中へと潜り込んだ。


  しかし、今の攻防によって、紛争武士は奕德の賜福の特性をおおよそ把握していた。


  だが、奕德の攻撃に驚かされた、ほんの一瞬の隙を突かれるとは思ってもいなかった。


  妤玟がその隙を見逃さず、紛争武士の大剣を粉々に打ち砕いたのだ。


  たった二人の子供にここまで追い詰められるとは、紛争武士も思っていなかった。


  怒りと焦りで冷静さを失った彼は、口から大量の血を吐き出した。


  しかし、その時だった。


  背後で、あの草の香りが突然消えたことに気づいた紛争武士は、即座に振り返って剣を振るった。


  だが、その一撃は奕德を捉えることはなかった。


  紛争武士は驚いて地面へと目を向けた。


  すると、奕德は頭だけを地面から出し、笑いながら背後に向かって叫んでいた。


  「今だ!!!」


  紛争武士が慌てて振り返ると、いつの間にか妤玟が目の前まで迫っていた。


  彼女の身体からは、まるで猛虎のような殺気が放たれていた。


  そして、巨大な斧を振りかぶり、凄まじい勢いで紛争武士の脇腹へと斬りかかった。


  その一撃が命中する寸前、紛争武士は最後の力を振り絞り、剣を掲げて攻撃を受け止めようとした。


  そして、妤玟に向かって怒鳴りつけた。


  「そうはさせるか!!!」


  二人の武器が真正面から激突し、辺りに凄まじい轟音が響き渡った。


  数秒間の鍔迫り合いの末、紛争武士はついに妤玟の攻撃を受け止めきれず、後方へと吹き飛ばされた。


  そして、一本の木に激突して、ようやくその勢いが止まった。


  李建復は二人の姿を見つめながら、自分の目を疑った。


  紛争武士がすでに深手を負っていたとはいえ、十歳前後の子供二人が彼を打ち負かすなど、まるで夢でも見ているかのようで、とても信じられなかった。


  奕德と妤玟は、紛争武士がもう動けないことを確認すると、慌てて李建復のもとへ駆け寄り、心配そうに尋ねた。


  「おじさん、大丈夫!?」


  李建復は失われた右腕の傷口を必死に押さえながら、苦痛に耐えて何とか笑みを浮かべ、二人に告げた。


  「俺は大丈夫だ。それより、今一番大事なのは、あいつを殺して、お前たちの恨みを晴らすことだろう!」


  妤玟は頷くと、手にした巨大な斧を構え、怒りを露わにしながら紛争武士へと歩み寄った。


  だが、その時だった。


  二人の背後から、突然誰かの大声が響き渡った。


  「霧の神よ! 我に力を与えたまえ!」


  次の瞬間、周囲は濃い霧に包まれ、前方の様子がまったく見えなくなった。


  妤玟はその霧を目にした瞬間、相手の目的が紛争武士の救出だと察し、慌てて阻止しようとした。


  しかし、その時、背後にいた奕德が悲痛な叫び声を上げた。


  妤玟は一瞬だけ迷ったものの、奕德の安全を確かめるため、彼のもとへと引き返すことを選んだ。


  やがて濃霧が少しずつ晴れていったが、あの人物が再び攻撃を仕掛けてくることはなかった。


  そして、紛争武士もまた、濃霧とともに姿を消していた。


  霧が晴れると、妤玟は急いで奕德の様子を確認した。


  すると、彼は苦しそうに地面に倒れ込んでおり、肩には鋭い矢が一本突き刺さっていた。


  その時、さらにもう一人、馬に乗った人物がこちらへと駆け寄ってきて、大声で叫んだ。


  「君たち、無事か!?」

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