第五夜 ~滅び行く者~
「スカイホール伯爵家は、一族の序列、第一席から、第六席に降格する」
「そ、そんなっ姉上‼︎」
「何だ?文句があるのか愚弟!」
「スノウスフィアが、家を出て行って、除籍した原因は、
アマンの魔力によるものでっ…私達はっ…」
「悪くないと?」
「い、いえ…少しは、あります、が…」
「お前とその妻、そして、愚かな不貞婚約者以外は、
ここにいる一族誰一人、アマンのゴミ魔力なんぞの影響を受けていない。
私は、賢く、美しく、責任感が強く、“夢渡り人” を一族の為に、
責任を持って務め、尽くしてくれたスノウスフィアを敬愛しておる。
お前らバカ家族と違ってな。
それに、我々からの再三の指摘や助言にも、お前たちは耳を貸さなかった。
スノウスフィアに見捨てられたのは、お前たちの自業自得だ。
…ただ、我々に後悔があるとすれば、ただ一つ。
自分で家族の不和を何とかしようと、一人で思い悩み苦しんでいた、
スノウスフィアを助けられなかった事。
我々が差し出した手を遠慮し、本人が拒んだとはいえ、もっと早くに、
無理やりにでもっ…あの子を他家で保護するべきであった」
「…アマンには、魔力封じを魔術師団に、願い出ようと考えております」
「もう遅いわ、愚か者!それも再三言ったがな‼︎ 阿呆どもが!
一生、馬鹿娘の魔力に、家族共々翻弄され、支配されているがいいっ」
「…っ、…も、申し訳ありません」
「あの、では、第一席になった、
ローズスフィア様が “夢渡り人” として、復職なさるのですか?」
「ああ。ムーンスフィア様は、もう高齢で隠居生活に入っておる。
私も50代になり、正直、精神的にも肉体的にもキツく、やりたくない。
しかし一族の資金難だ。仕方あるまい。
我々一族は、“夢渡り人” の能力者だけで成り上がってきた、
継続年数が短い貴族で、横のつながりも浅く、他に秀でたモノがない。
ただでさえ、地位の低い我々一族の立場を…この馬鹿共のせいでっ、
今では、王家から不信感を持たれ、王宮の出入りも制限されている始末。
貴族としての評判も信頼も地に落ち、最悪の状況に陥っている。
これから挽回するのは、非常に難しいが、信頼回復の為に、
やるしかあるまい…」
「あ、姉上…スノウスフィアが戻って来れば、解決するのですっ。
ですから、今一度待って頂けませんか⁉︎」
「この馬鹿がっ!これ以上、国王陛下の怒りに触れる気なのか?
王国の絶対権力者の認証を取り消せるとでも?
あの我慢強いスノウスフィアが、自分の意思で出て行ったのだ。
その覚悟が分からんのか?彼女はもう、こちらには戻らん。
今後、あの子の幸せの為に、スノウスフィアの人生に踏み込むな!
お前は余計なことはせず、大人しくしていろ!分かったな⁉︎ 愚弟!」
「…ひっ…は、はいっ…」
「皆も異存あるまいな?」
「はっ」
「家令、王宮へ “夢渡り人” として、仕事を請け負うと申請を。
今は国王陛下から直接、スノウスフィアが請け負っておるだろうが、
おこぼれの仕事も少なからずあろうて…では、解散」
苛烈な姉、ローズスフィアの怒りに触れ、何一つ言い返せなかった、
スカイホール伯爵。
一族会議でボコボコにされた満身創痍の伯爵の帰宅後には、
さらに追い討ちが待っていた。
「何だっ…これは…」
再鑑定結果を見て、ブルブルと怒りに震え卒倒寸前の伯爵を
慣れない紅茶を煎れて入室してきた妻は、夫のただならぬ様子に眉を潜めた。
因みに、スカイホール伯爵家は、現在、既に資金難に陥っている為、
使用人を大量削減している。
「どうしましたの?あなた」
「再鑑定結果が届いたのだ。そして、備考欄を見てみろ」
「…排斥?…まあ、これのせいで私たち、こんな状態になっていたのですか?
備考欄は…非処女、妊娠の兆しと形跡は無し………は⁉︎」
「嘘をついたのかっ⁉︎ あいつはっ‼︎」
「あの子、虚偽の妊娠の報告を?…そういえば、大事なことなのに、
診断書も見せて貰っていませんでしたわ。なぜ気が付かなかったのかしら…」
「どうしてくれるのだっ、アイツのせいで王宮は出入り禁止にされ、
“夢渡り人” と後継人のスノウスフィアを失いっ…
それだけではない、今やスカイホール伯爵家の信頼は地に落ちてしまった。
一族会議で、満場一致で第六席に降格されたのだっ‼︎」
「今更、仕方ありませんわ。
……ですが、アマンは魔力封じをすべきでしたわね」
「何もかも、もう遅い!魔術師の念の為にと提案された魔力封じを…
我々が微量なら、大丈夫だと断ってしまったのだ!
…いや、そもそも、…なぜ、断ったのだ?」
「分かりません…それも、あの子の魔力のせいなのでしょうか?」
「とりあえず、これ以上悪化させぬ為に、アマンの魔力封じを申し入れる…
私はもう、疲れた…少し寝る」
「あなた…」
* * * * * * *
あの変態国王陛下は、公務で不在の為、
私の目の前には、ライル文官がいる。
新しい仕事の依頼書を受け取り、目を通す。
毎夜、気がつくと、
森の奥深い中、大きな木の前に、自分が佇んでいる夢を見る。
そこは、以前行ったことのある場所だった。
特に何かが起こる訳では無く、ただその大木の前に居るだけだそうだ。
怖い夢ではないが、毎夜この大木が出てくる意味が分からない。
この夢の意味を調べて欲しいという依頼だった。
依頼男性は、40代のウランバード伯爵だった。
その大木は、ブナの木で、樹齢も軽く700年を超えているそうだ。
伯爵は、貴族間派閥のシガラミに疲れていた時期に、
キャンプがストレス解消に非常に役立っていたそうだ。
若い頃に良く森の奥深くに入って、一夜を一人で過ごしていた。
そして、そのブナの木がある場所は、居心地が良くて何度も訪れていた。
10年経った今になって、なぜ、その場所に自分が呼ばれているのか不明で、
原因も心当たりもない。───という依頼だった。
「その場所は、実在してるのですよね?」
「はい。詳しい場所も聞いております。
地図ですと、この辺ですね…」
「そんなに遠くありませんね。日帰りで行けそうだし、
夢に渡るより、現場に行った方が早そうです」
「実際に、その場所に赴くおつもりですか?」
「はい、侍女と護衛騎士のエヴァン殿を伴い、行ってみます」
「…護衛騎士は念の為、後2人手配して、馬車も用意します。
よろしいですか?」
「あ、はい。よろしくお願いします」
* * * * * * *
森の奥深くに、悠然と優雅に立っている佇まいは、
まるで、この森の主のように見えた。
空に向かって、大きく手を伸ばしているような枝が広がり、
青々とした葉が豊かで美しい。
しかし、立派に見えるが、近づくと所々朽ちている箇所が見える。
樹齢700年以上のブナの巨木。
私は、その巨木の前に来ていた。
「綺麗な木…」
「ここまで大きいと圧巻ですね。お嬢様」
「うん。精霊がいそうだね…」
「おや、違う人間が来たようだ」
「…っ、‼︎ 」
ブナの巨木の後ろから、長い緑の髪の男性が現れた。
神官が着ているような、シンプルな白い衣装に身を包み、
彼の佇まいから伝わる品格と威厳。そして、圧倒的な存在感。
それが人間ではないのは、一目瞭然だった。
護衛騎士が突然現れた彼に向けて、大剣を抜いて構えるが、
私はそれを手で制して下がらせた。
「あなたね、夢の中で、ウランバード伯爵を呼んでいたのは」
「ほう、私が見えているのか。
ああ、名は知らんが多分そうだ。彼は元気でいるのだろうか?」
「ええ。でも、夢で呼ばれている意味が分からなくて、怖かったそうよ」
「はははっ、そうか…やはり、彼には伝わらなかったな」
「彼に、来て欲しかったのね?」
「そうだ。だが、怖がらせるつもりは無かった。
お主から、詫びておいてくれぬか」
「ええ、伝えておくわ。でも、なぜ呼んだの?」
「彼は、こんな森奥深くの私の所に、よく遊びに来てくれてな。
いつも私の枝に、お礼のつもりなのか、花冠をかけてくれるのだ。
それが嬉しくてな。
滅び行く前に、あの男にもう一度会いたかったのだ。
残念なことに、そなたのように私の姿を認識出来ていなかったが…」
「…滅ぶ?」
「私は750年存在してきた。そろそろこの身も朽ちる。寿命なのだ」
「あなたは…このブナの木の精霊なのね?」
「そうだ」
「本当に寿命なの?他に原因は?」
「寿命だ。この世には、永遠も絶対も存在しない。
私は、長く生きすぎたのだ」
「彼を…呼んで来るわ」
「いや、もう間に合わん。そろそろ私は朽ちる」
「そう…」
「……そなた、随分難儀な人生を送っておるな」
「え?」
「家族から離れて正解だ。
家族というものは、血の繋がりを盾にした、しがらみ、そして、牢獄。
そなたは、決して戻ってはならん」
「…戻る気は、ないわ」
「だが、まだ心の奥底では、そなたは迷っておる。
もしまた戻っても、感謝などされぬぞ。また同じことの繰り返し。
そなたは家族のために、自分の人生を犠牲にする気か?」
「いいえ。だから離れたの。でも、助言をありがとう。
私は戻らないから、安心して」
「うむ…そなたは少し、お人好しで、優しすぎる…利用されぬようにな」
「ふふっ、ありがとう。…他には、伯爵に何か伝えて欲しい事や、
やって欲しい事はある?」
「そうだな…良ければ、根元に生えている、
小さな苗を持って帰って、そなたが植樹してくれぬか?」
「…苗?」
「お嬢様、ここに…あるのじゃないですか?」
「ああ、それだ。私の最後の力を振り絞って、生み出した最後の命だ。
これがもし根付いたら、また別の精霊が生まれるやもしれん」
「ここでは、根付かないの?」
「この辺の土は、もう木が育つには栄養不足なのだ。
私が朽ちた後、周りの木々も少しづつ立ち枯れていくだろう。
だから、今度は人の手入れがしやすい、
人間の側の賑やかな場所に植えてくれぬか?」
「分かりました。この木が根付いたら、また、あなたに会える?」
「いや、それは私が生み出したものだが、もし育っても私ではない。
別の精霊になるだろう」
「そう…あなたでは、ないのね」
「ああ、私は、これで終わりだ。最後に人間と話せて良かった。
あの男に、礼と謝罪を伝えておいておくれ」
彼は穏やかに微笑んで、自分の死を静かに受け入れていた。
他に何か…私に出来ないだろうか。
託された苗を抱えて、私は馬車の中で考えていた。
ウランバード伯爵の花冠に、何の意味があるのか分からないが、
あの精霊は、それを純粋に嬉しいと言っていた。
そんな些細な事でさえ、幸せを感じる無害な精霊。
私は、ライル文官にすぐ精霊の事情と花冠の件を伝え、
ウランバード伯爵に、遣いを出して急ぎ伝達してもらった。
彼はその伝達を受けて、花冠を片手に、早急にブナの木の元へ向かった。
そして、ブナの巨木に久しぶりの挨拶をして、
朽ちそうな枝に花冠を掛けると、風もないのにユラリと枝が揺れ、
堅果をポトリと落としたそうだ。
そこで力尽きたように、ブナの木は一切動かなくなった。
持ち帰った堅果の中には、種子が2個入っていて、
芽が出るか分からないが、伯爵はそれを自分の屋敷の庭に埋めるそうだ。
そして伯爵は、花冠の意味を教えてくれた。
静かで安全な場所を貸して貰ったお礼と、
立派な巨木をブナの王様だと彼は敬愛していたと。
伯爵から、お礼と感謝の気持ちが書かれた手紙を
ライル文官から受け取り、私は思った。
きっと、あのブナの精霊は、
最後に彼に会えて、好きな花冠をもらえて、
嬉しそうに、微笑んでいたに違いない。
滅び行く者────
私はまだ、若さも、体力も、気力もある。
だけどそれは、やがて衰えていくものだ。
それが無くなった時、
私の心は、どう変化していくのだろう。
自分の不遇の人生を嘆くだろうか?
それを誰かのせいにして、遺恨を抱くだろうか?
未来ある若い子を羨むだろうか?
心残りが沢山あって、後悔するのだろうか?
全ての事に、感謝するのだろうか────
いつか来る滅び行く時に、私は誰の隣にいるのだろう。
私はブナの精霊のように、
全ては自然の摂理だと納得して受け入れ、
静かにこの世を去りたい。
永遠と絶対はない。
全ての者は、滅び行く運命なのだ。
だから、大事に生きよう。
この与えられた人生を悔いのないように────。
* * * * * * *
「帰ったぞぉ─!スノウスフィア───ッ‼︎ 」
「………ノックしろ」
「ちゃんと仕事したぞ。褒めろ!」
「あー、偉い偉い。どうでもいいけど、今夜中だし、私はもう寝るんだけど。
てゆーか、帰ってくるの明日じゃなかった?」
「予定早めた」
「臣下を過労死させる気かよ」
「夜に見ず知らずの女共が夜這いに来たり、
貴族共が娘を紹介しに先触れなしの押しかけばっかで、ウザイんだよ」
「…は?そんなのあんの?」
「俺は国王だぞ。万が一にでも気に入られれば、いい思いできるからな。
お前だけだ。俺にこんな態度の奴は。まあ…だから、いいんだけどなっ」
「…じゃあ、私があんたに迫ったら、嫌ってくれんの?」
「スノウは大歓迎だ!さあ、いつでも、いいぞっ♪ ほらほらっ!」
「………チッ」
「う〜ん、舌打ちも可愛い。
そういえば、俺がいない間、いい仕事したなお前」
「何で知って…帰ってきたばかりでしょ?」
「お前の事は、逐一報告するように言ってある」
「………キモ…」
「よし、寝るぞ!」
「へ?まさか…私の部屋で?自分の部屋で寝ろよっ!」
「では、私は下がります。
お休みなさいませ、国王陛下、お嬢様」
「リタ⁉︎ ちょっと、この状況に慣れないでよっ!」
「お疲れリター。また明日なー」
バタン…
「侍女に見捨てられた…」
「まあまあ、あいつは、俺がお前に危害加えないって分かってんだよ。
ああ、そうだ土産もあるから、明日渡すな」
イグネシアスは立ち上がって、
ソファに座っていた私に覆い被さるような体勢で、
膝裏へ片腕を滑り込ませ、もう片腕を腰に巻き付け、
フワッと軽々私を抱き上げる。
真っ青な美しい瞳が、至近距離で私を見ている。
そして、その綺麗な瞳を細めて眉を潜め、私をジッとみていた。
「…ん?少し痩せたか、スノウ」
「はあ?一週間でそんな変化する訳ないじゃん」
「前より軽く感じるし、腰が細くなってる!」
「気のせいでしょ」
「いーや、俺はお前の事は何でも知ってる。
スリーサイズから、足のサイズまで、全てな」
ゾクリ
「あー…はいはい。凄い凄い」
「思考放棄してんじゃねーよ、お前は。ははははっ。
ま、そこも可愛いんだが。
さて俺も、もう限界だ…眠気で失神しそう」
私を抱き抱えたまま、ボスッとベッドに横になった。
今度は首の下に片腕を入れ、私の頭を腕で包み込み、
腰に巻きついた腕は、そのままで。私は、すっかりコイツの抱き枕状態である。
「ねーえー、少し腕緩めてくんない?苦しいっ」
「逃げんなよ?」
「安眠妨害すんなっつーの。私だって眠いんだよ」
イグネシアスは、そろりと腕を緩めた。
私はゴロンと体を回転させて少し距離を取り、反対側を向く。
「何でソッポ向くんだよ…それに、離れすぎじゃね?」
「うるさい、早よ寝ろ」
「……………」
後ろから長い腕が腰に巻きつき、背後にズルズル引っ張られる。
コイツッ‼︎
…まあ、さっきよりは苦しくないから、いいか…抵抗すんのも疲れた。
そして、ふと思い出して口を開く。
「…そうだ。あのさ、ブナの苗木植えたいんだけど、どっか庭空いてる?」
「ああ…ブナの精霊から託されたヤツか?」
「そう。てゆーか、そんな情報まで既に知ってんのかよ…」
「当たり前だろ。勿論いいぜ。どっか庭のスペース探しておくわ。
ブナってデカく育つからな」
「ありがと…おやすみ」
「ああ…おやすみ…スノ…ゥ…」
5秒も経たない内に、ヤツの寝息が聞こえてくる。
疲れてる癖に…馬鹿じゃないの。
背中にイグネシアスの体温を感じながら、私は目蓋を閉じた。
* * * * * * *
「え、ここ?」
「ああ、いいだろ」
「庭のど真ん中じゃん、もう少し端っこでも…」
「根っこが、伸び伸び出来んだろう。
それに、ここはピクニック用の庭とはいえ、芝生だけで殺風景だったし、
日陰も欲しかったのだ」
「別に、いいけどさ…」
ブナの苗の植樹場所が、あろうことか王宮の庭のど真ん中だった。
こんな目立つ場所かよと面食らったが、イグネシアスは頑として譲らない。
私は諦めて、王宮の庭師の指導の元、ブナの苗を植える。
「育つといいな。
大木になる頃には、俺は爺さんになっていると思うが」
「そうだね…」
「その時、お前も隣にいて欲しい」
「そんなの、約束できないわよ」
「まあ、そうだよなぁ。でもな、俺はいて欲しい」
何でコイツは、正妃様をガン無視するのかしら。
あんなに、綺麗な人なのに。
私が返事をしないでいると、フワリと何かが肩に掛けられた。
「土産だ。綺麗だろ?」
「……これ、雪の結晶?」
「そう、お前の名前に因んで。公務先が、レース編みが盛んな国でな。
後は、茶会の時にドレスをめくった詫びも含めてある」
私の肩に掛けられたのは、
雪の結晶の繊細なレース編みの美しいショールだった。
所々に真珠が縫い付けてあり、すげー高価そう…などと、
貧乏くさい事を思いつつ、繊細な細工に見惚れてしまった。
「うん、やっぱりお前に似合うな。綺麗だ」
「ありが、とう…」
正直、コイツの事だから変な土産でも買ってきたのだろうと、
期待もしていなかった。これは、予想外だったわ。
「どうだ、惚れ直したか?」
「惚れてないから、直すも何もない」
「まあまあ、照れるなよ」
「照れてねーよっ‼︎」
言い争いながら、庭を後にするイグネシアスとスノウスフィア。
植えたばかりの可愛らしいブナの苗は、
ゆらゆらと葉を広げて揺れ、嬉しそうに二人を見送っていた。




