復活?
「・・・神山君・・?」
相川がやって来てそう呟いた。
その表情は目の前の現実を受け止められないような絶望的なものだった。
「わ、私・・・私が・・・」
雫は目からこぼれる涙を必死に拭いながら何かを言おうとした。
「雫ちゃん・・・大丈夫」
相川は滅多に見せない笑顔を見せて雫の頭を撫でた。
この時雫は悟の言葉を思い出した。
『悲しみを共有しろ。お前にはいるだろ、共有してくれる仲間が』
・・・そうか、私にはいるんだ・・・仲間が
それが分かって雫の目からはさらに涙があふれてきた。
「え~ん・・・・え~ん、かおるぅ~わたし・・・」
「・・・うん、私に全部吐き出して」
相川は雫を抱いた。
「やってくれたね」
背後から声が聞こえた。聞き覚えのある男の声だ。
「風間・・・くん」
そうやってきたのは風間だった。まぁここは風間が創った世界なのだから当然と言えば当然なのだが。
いつも笑みを浮かべている風間だが今はとても怒りに満ちた表情をしている。
「まさか僕の世界にいるとは・・・しかも覚醒を解いてしまうとは・・・」
「そう・・・私たちの勝ちよ」
「ふ、ふふふ・・・なるほど、一人の尊い命を犠牲にして勝ち取った勝利か」
「・・・・何が言いたいの?」
「結局それは目的は違っても、僕たちと一緒なんじゃないのかい?」
「・・・!?」
それは考えもしないことだった。もちろん悟の命を犠牲にしようなんて考えてなかった。しかし、悟が自分の命と引き換えに雫の覚醒を解いたのは、世界を犠牲にして自分の思い通りにしかならない世界を消そうと考える風間と同じなのかもしれない。
「まぁそんなのどうでもいい・・・もう一度雫ちゃんを覚醒させれば・・・」
風間の冷たい視線が雫に向けられた。
指パッチんで音を鳴らすとどこからかナイフがやって来て雫にその刃先を向けた。
風間は再び雫に死の恐怖を味あわせて覚醒させようとしているのだ。
「やめて!」
相川は雫の盾になるように覆いかぶさった。
しかし、風間は問答無用で再び指パッチんをした。するとナイフが相川たちに向かって放たれた。
相川は目を閉じ力を込めた。次の瞬間にはナイフが刺さっているのを覚悟した。
「・・・・・?」
しかし一向にナイフが刺さる気配がない。
「・・・・な!?」
風間の驚く声が聞こえる。
恐る恐る相川と雫は顔を上げる。
「何やってんだよ・・・お前・・・」
聞き覚えのある声が聞こえる。それはとても大好きだった声。
「・・・・神山・・・くん?」
「・・・さとる?」
そう先ほどまで死んでいたはずの悟だった。しかし、不自然なのは傷口が完全に塞がっている事だった。
「俺の大切な仲間に何やってんだ!?風間ぁ!!」
悟は風間を睨みつけて言った。




