反省会と情報共有
【ルルより】
お疲れ様!
んぁ? 昨日?
いや、待て待て! 確かにここ毎日更新してたけど、元々二、三日のつもりなんだぜ?
まぁ、俺も喋りたくてつい毎日話ししてたけど……。
あぁ! もう悪かったよ! ひとまず今日の分の話するから許してくれ!
「あのよ? そろそろ良いかと思うんだが……」
恐る恐る尋ねる俺に、キラッと眼鏡を光らせたロロ。
「駄目です。 こんなもので許されると?」
「だから悪かったって……確かに抜け出したのは俺が悪かったし」
「そうです! 私とララがどれほど心配したか!」
「でもリリを付けたってことは、俺の逃走を許してくれたって事じゃ……」
「ち、が、い、ま、す! 万が一あなたに何かあればって事です!」
ロロは少し怒ったように私に詰め寄る。
その剣幕に……まぁ、俺が悪いと少しは思ってるので、
「あ、ああ。 分かったよ」
俺は渋々口を噤む。
(しかしもう足が限界なんだけどなぁ……)
俺とライオン、そしてララとロロとリリはフリエントの宿屋、そこの一室を借りて集まっていた。
街では未だ復興活動中だが、怪我人などの治療はほぼ終わり、今は俺の反省会が開かれてるって訳だ。
おかげで……ずっと正座で座らされ足の感覚があまり無いんだが?
「まぁ、そう言わないでくれロロ殿。 実際ルルがいなければ俺は呪いに囚われたままだったし、オーリファスの街も全滅してたかも知れん」
「そうかも知れませんが……今、フィリム王国には神官、僧侶が合わせて十人ぐらいしか残って無いんです」
「十人……」
具体的な人数は初めて聞いたな。
元々何人いて、その人数になったんだ?
俺の疑問をライオンが尋ねてくれた。
「元々何人程? そしてどうしてそんな人数に?」
「魔族の動きがある前に私達が把握できていたのは千人ほどです。 回復魔法を使える力は稀であり、元から数は少なかったのです」
「それと……」
ララが言葉を引き継ぎ、
「魔族の動向が掴めたのが最近になってなの。 呪いの解呪で神官や僧侶は国中に散っていた事もあり、魔族が殺戮して回っているのに気が付くのに遅れちゃって……」
ロロが続ける。
「ええ、だからこそ急ぎで回ったのですが、それでも遅すぎた。 今保護できたのは、ルル、あなたを含めて十人。 もしかしたらまだ他にもいるかも知れないけれど……王国騎士団が把握しているのは以上よ」
「ってゆーか、何でこんなに魔族が沢山いるんだ? 師匠の話だと少ないって聞いてたのに」
俺の言葉にリリがピクリと反応した。
「ルルって師匠がいたッスか? なんて人なんス?」
「ああ? 師匠か? 師匠はダンテって名前だぜ?」
「ぶっ!!」
いきなり横にいたロロが吹き出した。
丁度お茶を飲んでいた様で、正面に居たリリを直撃する!
「うわぁぁ! な、なにするッスか! ロロ副団長!」
しかしロロは咳き込んでおりますそれどころでは無く、
「ゴホッゴホッ! は、はぁはぁ……ち、ちょっと、今ダンテって言った?」
息を整えるなり俺に詰め寄る!
「な、なんだ? い、言ったけど……」
「ダンテって王都にある教会本部の司祭長の名前よ?」
「んな!? あの冴えねー顔のおっさんが!?」
「いえ、顔までは知らないけど……」
リリがハンカチで顔を拭きつつ、
「ルルにも私と同じ様にお師匠様がいたんスね」
「ん? ああ。 リリにもいるのか?」
「はいッス! 私の師匠は……」
嬉しそうに話し始めるリリを遮り、
「待った、その前にルルの勘違いを解いておきましょう」
「なんだ? 勘違いって」
ロロは魔族について説明をしてくれた。
要約すると、
俺が今まで魔族と思っていたのは、魔族ではあるが下っ端の兵士で、そいつらの数は多い。
数が少ないのは上級の魔族で、魔王直属の配下となり、部下の魔族を使い活動している。
上級の魔族は人間と似たような姿をしており、体の一部が……例えば角があったり羽があったりするらしい。
一通り話を聞くと、
「なるほどな……じゃああの昆虫みたいな奴らは雑魚って事か?」
「そうね……上級の魔族に比べたら蟻みたいな物よ」
「そんなに違うのか!」
「ええ、全く」
ロロは眼鏡がズレないように抑えながら頷いた。
おいおい……そんな奴らがわんさかいる所に行って魔王を倒すって……王様のやつは言っていたが可能なのか?
「ちなみに僕は過去に二体の倒してるよ〜」
ララがドヤ顔で胸をそらす。
「すげえな。 やっぱり強かったのか?」
「う〜ん、どちらも一太刀で斬り捨てたからどうだろう?」
小首をかしげる……どう見てもそんな強そうな奴には見えないけど、まぁ本当なんだろうしなぁ。
王国騎士団長の肩書きは伊達じゃないってやつだ。
「……で、そろそろ足を崩しても……」
俺がロロにお伺いってやつを立てると、
「……はぁ、仕方ないですね」
「よっしゃ!」
「……本当に反省してます?」
「してるって! 悪かったよ」
「じゃあ、もう金輪際こういう事はしないでくださいよね?」
「分かってるって」
(……なんてな〜。 ふふっロロさんよぉ? 約束とは破る為にあるんだぜ?)
と思いつつも痺れる足をさすり、暫くは大人しくしておこうと少しだけ考えた俺だった。
ちなみに部屋の隅ではリリが拗ねていた。
「いいッスよ、いいッスよ……どうせ私の師匠の話なんて聞いてくれないんス!」
何故か俺がそれを慰めることになるのだった。
……だから、何で俺なんだよ!?
お読み下さりありがとうございます。
ここ最近毎日更新しておりましたので、昨日を待っていた方がいらっしゃいましたら申し訳ございません。
なるべく高頻度で上げますが、今後も二、三日の空きがあったりするかもしれませんので、ご承知下さい。




