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掌にある命

【ルルからのお知らせ兼メッセージ】

まずは皆に感謝だぜ!! 

みんなの応援があって今回100話になったからな!!

読んでくれる人がいるってのは力になるんだぜ?


っておめでてー回なんだが、今回もR-15(痛さ描写)……まぁ障り程度だけどな。

まーあるから注意してくれ。


んじゃ、これからも宜しくな!


「アルト!!」


ゴンズに回復魔法を掛けていた俺は目線を悲鳴のあった方へ向けた。

しかし雨が強く全く見えない!


「ルル、ゴンズは俺が助ける! お前はあのガキを助けろ!」

「すまん! 任せた!」


ユーナの言葉にすぐにアルトの声がした方へ駆け出す!

向かった先で、


「手を離しちゃダメよ!」

「踏ん張るのです~!」


ノエルとアリスがアルトの腕を必死につかんでいる。

そしてアルトは巨大なスライムに取り込まれようとしていた!


すでに左腕はゼリー状の中に取り込まれており、スライムとノエル達との間でアルトを引っ張り合っていた。


「アルト!」


俺もすぐにアルトの腕にしがみ付く!


「ル、ルルさん……」


苦しそうな声を上げた瞬間、


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!!」


喉が掠れんばかりに大きな悲鳴を上げる!!

そして囚われている左腕からジュゥゥと何かが焼ける様な音がしてきた!


「あぁぁぁぁ!!! ぁぁぁぁ……」


首を振って体を暴れさせるアルト。

それによりノエルとアリスが腕から離れてしまい、唯一残った俺は必死に離すまいとしがみ付いた!!


くそ! スライムの奴が腕を溶かしてんのか!?


その激痛は想像をはるかに上回るはず……事実アルトはそのままフッと静かになると気を失ってしまった。

そしてアルトの抵抗がなくなったことでスライムがそのまま包み込むように取り込み始めた!!


「こら! やめろ!!」


アルトの脚が体が……取り込まれていく!!

俺は両足を踏ん張りアルトの右腕を引っ張り続けるが、俺の腕ごとスライムの中に取り込まれてしまった!!

そしてノエルとアリスが引き込まれない様に俺の体にしがみつく!



しかしそのままスライムがアルトを溶かし始めた!!

半透明なゼリー状を通して気を失ったまま顔を苦痛に歪めるアルトが見える。


「ざけんな! アルトは食わせねぇよ!! 『ヒール』」


俺はアルトに回復魔法を掛ける……掛け続ける!!

アルトが溶かされるそばから回復していく。



「ルル!!」


ボスを背負ったウィルとゴンズを背負ったライオンが現れた。

その向こうではマリアとユーナが何やら魔法を使っている……恐らく他のスライムと交戦しているのだろう。


「あ、姐さん腕が!!」


デニムが叫んだ通りスライムにより俺も腕が解かされていた……すでに服の袖はボロボロで腕中がに刺されるような痛みが走っている。


「お、俺は良い! それより、は、早くアルトを……」


回復はしているがそれでもアルトの体が少しずつ溶けていく……。



『ヒール』をかけ続けてるのに!! アルトがどんどん溶けていきやがる!

くそっ!! 俺の回復より溶解の方が上回ってやがるのか!!



ライオンとウィルが俺のようにスライムに手を突っ込んでアルトを引き出そうとしたが……


「む?」

「……硬い」


スライムが表面を硬化したのか腕が入らない!?


「だったら!」


ウィルが間髪入れずに剣で切り裂く!

が、すぐにくっついて元の通りに戻ってしまう!


「くっ!」


悔し気に顔を歪めるウィル。

そうしている間にもアルト、そして俺の腕が溶かされていく……。


「ぐっぅぅぅぅぅぅぅ……」


焼けた釘を腕中に打ち込まれている様な……熱さ、激痛、そして腕の中を何かが這いまわるような感覚に食いしばった歯の隙間から呻き声が漏れる。


だ、だが、この痛みをアルトも味あわされてるんだ!

負けるわけにはいかない……


『ヒール』をアルトに掛け続ける……しかしすでにアルトの服は全て溶け、体の表皮が解けてボロボロになっている。


どうすりゃいいんだ!! このままじゃアルトが死んじまう!!

俺の『ヒール』じゃ駄目なのか? この腕の中の小さな命すら救えねーのかよ!!!



リリがスライムを殴りライオン達が剣で斬りつける。

デニムが短剣を突き立てノエル達が俺を必死に支え続ける。

しかしどれも打開には繋がっていない!



「あ……アルト……ま、待ってろ。 俺が……必ず……」


噛みしめ過ぎて歯がギリリと音を立てる。

自分の痛みは放置してアルトに声と魔法を掛け続けた。



ちくしょう!! 何が僧侶だ! 何が世界を救うだ!! 何が『聖者』スキルだ!!!

回復量が上がるとかいっても全然じゃねーか!!

こんな……目の前の小さな命さえ取りこぼそうとしてるのに!!



ギリッ! 食いしばった歯が砕けて血が流れる!!



「世界で唯一のスキルってんならこんな時ぐらい役に立ちやがれぇぇぇぇぇ!!!!」



大きく咆哮した瞬間、俺の体の中で何かが大きく膨れ上がり……これは……魔力か?


膨大な魔力が『ヒール』に乗ってアルトに流れる。

そしてアルトの傷が……それどころか俺の腕まで全て元に戻った!!


「な、なに?」

「一体これは……?」

「何て魔力……」


周りにいるみんながざわめく……俺もいきなりな展開に唖然となり、


何が起こったんだ? 一体この魔力は……?


よく分からないが……アルトの傷が治ったのは事実で一旦危機は去ったという事か?

しかし未だ囚われの状況は変わらなねぇ、早く助け出してやらねぇと!




「大丈夫か?」

「こっちは片付いた」


そこへ他のスライムを倒してきたユーナとマリアが合流する。


……そうか! マリアだ!!


「マリア! 『ケージ』でアルトを引きずり出せ!!」

「分かった」


瞬時に状況を把握したマリアが魔法を唱える!



マリアの『ケージ』は魔法の鎖で相手を拘束する魔法だったはず!

それならアルトの体を拘束してそれを引っ張ればスライムから引きずり出せるかも知れねぇ!!



スライムから少し離れた場所で地面が漆黒に染まっていき、そこから黒い鎖が飛び出した!!

そしてそのタイミングでライオンが大きくスライムの体を切り裂く!!


切り裂かれた箇所がくっつく前に鎖が傷口から飛び込んだ!!

そしてアルトの体を拘束していく。


「みんなで引くッスよ!」


鎖をみんなで引き始める……につれてアルトの体が徐々にスライムの中から引っ張り出されていった!

そして遂に……


「やった!!」

「よっしゃー!!」


俺も含め全員から歓喜の声が上がる!!

アルトをスライムから解き放つ事に成功したのだ!



アルトを逃したスライムは、再度俺達に襲い掛かろうとしたが、


「しつこい、消えて……『ハーデス』」


マリアの魔法により暗い闇へと沈められていったのだった。


お読み下さりありがとうございます。


冒頭でルルが言っておりましたが、今回で100話になりました。

是も皆様の応援があっての事です。

引き続き応援して頂けましたら嬉しく思います。


ありがとうございました。


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