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【隠しスキル100個持ち!?】無能と勘違いされダンジョンに置き去りにされた貴族の六男、最深部で王国を築く。   作者: 神崎あら


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9話 旅の仲間達

ーー獣人の村にて


 『ガサガサ』

 「あった!おいダイア、とりあえずこれ着とけ」


 俺は襲われた民家にあった男性用の衣服をダイアへと投げ渡す。


 『バサッ』

 「すまねぇありがとよ」


 衣服を受け取ると素早くダイアは着替えた。


 「さてと、それじゃあ狼退治といきますか」

 「任せとけ、てかあの狼達って俺の仲間だったんだよな?」

 「そうだな」

 「なんか複雑だな」

 「大丈夫、倒すと言っても気絶させるだけだからさ」

 「わ、わかった」


 俺がそう言うとダイアは渋そうにそう答える。

 獣人化したダイアの記憶は曖昧らしく、俺の結末を見届けるために共に最下層へ行く事は思い出してくれたが、それ以外の特に狼だった時の記憶がボヤけているらしい。 

 うーん、獣人化のスキルは意外と制約とかが多いのかもな。


 『グオオ』


 その時、前方から迷宮ウルフ2頭がこちらへ向けて走ってきた。


 「来るぞダイア」

 「わかってるよシオン、いくぞ【青狼拳】」

 『グオオ』


 中国拳法のような構えをしたダイアに2匹の狼が飛びかかる。


 「双龍!」

 『バシンッ』


 ダイアはそう言って右手の掌底だけで2匹の狼を吹き飛ばした。


 「す、凄いな」

 「言われた通り殺してはいない、こんな感じでいいんだよな?」

 「ああ、そのやり方で大丈夫だ」

 「よし、それならさっさと終わらせるぞシオン」


 そうして俺とダイアは順調に狼達を撃退していった。


ーー20分後、村の中心にて


 「あ、シオン」

 「おう小太郎!」


 ほとんどの狼達を撃退した俺とダイアは村の中心でミノタウロスの小太郎と合流した。


 「……おいシオン、こいつは誰だ?」

 「紹介するよダイア、こいつはミノタウロスの小太郎、俺の最初の仲間なんだ」


 俺は笑顔でそう答える。


 「ほう、こいつが最初ね」

 「そうさ俺が最初でお前が2番だよ」

 「あ?なんだテメェ、喧嘩売ってんのか」

 「コラコラ喧嘩はやめろって」


 小太郎とダイアはあって10秒もしない間に喧嘩をしそうになっていた。

 先行きが不安過ぎる……。


 「シオンさん!」

 「タレミィさん」


 そんな感じで俺達が村の中心で合流していると、タレミィさんがやってきた。


 「シオンさんありがとうございます、お陰で狼達がいなくなりましたよ」

 「いえいえ俺は何もしてないです」

 

 俺はタレミィさんに笑顔でそう話す。


 「そうだぜウサ耳の獣人、シオンはほぼ何もしてねぇ、俺がほとんどの狼を撃退したんだ」

 「へぇ、貴方がですか……胡散臭いですね」


 ダイアのその言葉に、怪訝な表情を向けてタレミィはそう返した。


 「誰が胡散臭いだ、このヘボ獣人が!」

 「おいだから、喧嘩はやめろって」


 俺はそう言って怒れるダイアを止めた。

 もしかしてダイアって人を敵に回しやすいタイプなのかもな。

 

 「なぁシオン、これからどうすんだ?」


 小太郎がそう訊いてきた。


 「狼達はもうここへは来ないらしいから、俺達はこのままさらに下の階層に向かうとしよう」

 「あいよ」

 『ガチャン』


 そう言って小太郎は大斧を背中にしまった。


 「え、もう行っちゃうんですか?」

 「ええ、新しい目標ができたので俺達は行きます」

 「わかりました……ちなみにその新しい目標とは一体何なんですか?」

 「ダンジョンの最下層に行く事です」

 「さ、最下層!?」


 最下層という言葉を聞いてタレミィは大きな声を出した。


 「は、はい最下層です、俺の目的を果たすにはそこに行くのが最適だとさっき気がつきまして……」

 「も、もしよろしければ私も連れて行ってもらえないでしょうか?」

 

 タレミィさんは申し訳なさそうにそう頼んできた。


 「えっと、それはどういう事でしょうか?」

 「すみません、いきなりこんなお願いをしてしまって、でも夢なんです私、このダンジョンの最下層に行く事が!」


 タレミィは語気を強めてそう話す。

 なんだろ凄い熱意だ、まぁでも仲間が増えるのは良い事だろう。


 「良いですよ、なら一緒にいきましょうか」

 「ありがとうございます!!」


 こうして俺達の仲間にタレミィさんが加わった。

 しかしタレミィさんの夢が最下層に行く事とはな、一体タレミィさんは最下層で何をしたいんだろう。

 後でひっそりと聞いてみるか。


 

 

 


 

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