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【隠しスキル100個持ち!?】無能と勘違いされダンジョンに置き去りにされた貴族の六男、最深部で王国を築く。   作者: 神崎あら


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31話 リザ吉の因縁


ーー別館にて


 「見つけた!」


 別館を捜索する事10分。

 リザ吉は村長と小次郎のいる牢屋へと辿り着く。


 「リザ吉か!」

 「村長!」


 牢屋に近づくと、中にいる村長がリザ吉に気がつきそう声を上げる。

 

 「助けに来ました!」

 「おお、すまぬ」


 そう言ってリザ吉は牢屋の横にある鍵を手に取った。


 『パシッ』

 「今、牢屋を開けますね」

 「うむ、頼む」


 その時、隣にある牢屋がひとりでに開き始める。


 『ギィィィ』

 「あら、何をしているのかしら?」

 「誰だ!」


 現れたのは水色の槍を持った、下半身は蛇で上半身は人間のナーガだった。


 「な、ナーガか……」


 リザ吉はその姿を見て固まってしまう。

 このダンジョンにおいて、ナーガはリザードマンの宿敵であり、リザ吉も父と兄をナーガに殺されている。


 「ダメよぉ、その牢屋の鍵を開けようとするなんて、私が後でナディア様に怒られちゃうじゃない」


 そう言うとナーガニタっと笑った。

 

 「に、逃げるんだリザ吉、そやつは三英傑の1人レナティ、我らリザードマンの軍勢と小太郎さんを捕らえた張本人なんだ」

 「な、なんだって」

 「あら村長、お喋りはダメよ」


 ナディアの三英傑、レナティ。

 自慢の長槍とナーガの機動力を活かした戦術を得意としており、三英傑の中で最も厄介と言われている。


 「ですが村長、俺は逃げたくありません」

 「リザ吉……」

 『シャッ』


 そう言ってリザきたは腰に装備した剣を引き抜いた。


 「あらあらその剣、なにやら見覚えがあるわね」

 「何だと!?」


 レナティはリザ吉の剣を見るなりそう言った。


 「今から2年くらい前かしら、貴方の持つ剣によく似たものを使う若いリザードマンにあったわ」

 「ま、まさか」

 「確か名前は……」

 「……リザ太郎」

 「そうそう、そんな名前だったわね」


 レナティがその名を口にすると、リザ吉の目つきはさらに鋭くなった。


 「リザ太郎は俺の兄貴だ」

 「あらそうなのねぇ、通りで似ていたのねその目」

 「目だと?」

 「ええその目よ、貴方の兄の勇敢なその目が恐怖に怯えて弱々しくなる様子を今でも覚えてるのぉ」


 そう言ってナーガはうっとりした顔でリザ吉を見つめる。


 「村長」

 「なんじゃリザ吉」

 「俺はこの戦い、引く理由がありません」

 「どうやらそのようじゃな、リザ吉よ村長として命ずる、必ず勝てよ」

 「御意!!」


 リザ吉はそう返事をすると、剣を強く握りしめてレナティへと挑むのだった。



ーーシオンサイド


 『ビリッ』

 「痛ええ!」


 水中を進むシオンの肩を、霊魂の電撃が襲った。


 『我慢するのじゃ主人よ』

 「我慢ってな魔道王、この霊魂たちさっきより電気の強さ上がってないか?」

 『うむ、上がっておる』

 「ほらやっぱりー!」


 魔道王のその言葉に大きな声で反応するシオン。


 『おそらくあの巨大蛇が近いのじゃろう、それで電気の強さが上がっておるんじゃ』

 「そ、そうなのか」


 魔道王のその言葉を聞いてシオンに緊張が走る。


 「でも、それならそうと言ってくれないか?電力を上げられるキツいんだけど……」

 『我慢せい』


 そうして2人は水中を進んでいくのだった。

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