32話 援軍
ーーナディアの別館にて
「ぐはっ」
「リザ吉!!」
レナティの尻尾の攻撃により吹き飛ばされるリザ吉。
「ふふ、弱いわね貴方」
「力が強すぎる……」
レナティの種族であるナーガは、強靭な尻尾を持つ種族である。
対してリザードマンは素早さにステータスを振り切っている種族。
リザ吉は早さでレナティを上回る事ができるが決定打に欠け、そしてまたリザ吉はレナティの攻撃を凌げないため戦いはレナティの方が有利であった。
「虫の息ね、これで終わりよスキル発動【スネークウィップ】」
『スシャッ』
そうして放たれるレナティの一撃。
ダメージを受けすぎたリザ吉にこの一撃を躱せるほどの余力はもうない。
「くっ、躱せない」
その時だった。
『ガシッ』
「ふぅ、危ないところだったね」
レナティの一撃はリザ吉に当たる寸前のところで、ミノタウロスの小太郎によって止められた。
「小太郎さん!」
「やぁリザ吉くん」
「ちっ、さっき逃げた牛か」
レナティはそう言って小太郎を睨みつけた。
小太郎はミノタウロスが故に、リザードマン達のいる牢屋に入る事ができず、特別牢へと入る予定だったが、隙をつき逃走。
今の今まで隠れており、リザ吉かレナティと戦っているのを見て参戦した次第である。
「よくやったリザ吉くん、あとは俺に任せてくれ」
「はい小太郎さん、でも村長達を逃したら俺もまた戻ってきます、こいつには因縁があるので」
「そうか、ならリザ吉くん戻ったら共に戦おう」
「はい、必ず!」
そう言ってリザ吉は村長のいる牢屋へと走って行った。
「ふふ、貴方1人で私の攻撃を凌ぎ切れるかしらね」
「防ぐだけなら、全然余裕だよ」
「言うわね、スキル発動【スネークウィップ】」
レナティの強化された尻尾が小太郎へと襲いかかる。
「せいっ!」
『ガシッ』
小太郎は尻尾の一撃を簡単に見切ってキャッチしてしまう。
「ふふ、どうやらマグレではなかったようね」
「まぁね、てかこの攻撃ならいくらでも防げるよ」
「そうなのね、でもこれはどうかしら種族スキル【毒牙】発動」
『シャアア』
そう言ってレナティは口を大きく開けて小太郎へと突進した。
「あ、危ねぇ」
『ガシッ』
小太郎は間一髪のところでレナティの口を両手で抑えることに成功した。
『ググッ』
「くっ、口を閉じようとする力が強過ぎる……り、リザ吉くん、早く帰ってきてくれ」




