27話 ナディアの宝物庫
ーー真実の湖
『バコォン』
激流王ナディアの一撃をモロに受けた俺は、その反動で城の壁をぶち破り、隣にある宝物庫のような場所に吹き飛ばされてしまった。
「くっ、ここは……」
『ここは私の宝物庫、このダンジョンのありとあらゆる物がここにはある』
「宝物庫……」
確かにここは凄い。
金銀財宝がそこら中に落ちている。
ちらほら名のある剣や魔道杖なんかもあるし、ナディアは結構な武器マニアでもあるのかも。
にしてもだ、こいつの力は異常だ。
まったくレパルスが可愛く見えてくるよ。
『見たところ結構頑丈ではあるようだが、それもいつまでもつかな』
「はは、いつまでも保たせてやるさ、俺が勝つまでな!スキル発動【電磁砲】」
『ズドォン』
俺はナディアの一瞬の隙をつき、滅多に使わない強スキル電磁砲を放った。
「さすがに効いたろ……」
電磁砲は本来、マウンテンドラゴンなどの上位竜種に使うスキル。
大抵の上位竜種はこれで戦闘不能となる。
『シュウウウ』
『ほう、これはなかなかに効いたぞ』
「な、なんだと!?」
電磁砲を正面から受けたはずなのに、ナディアにはダメージらしいダメージは入っていなかった。
そんなバカな、マウンテンドラゴンだって気絶した技だぞ。
『次はこっちの番だ、スキル発動【水神弾】』
『ドシュッ』
そう言ってナディアは口から大きな水の塊を放った。
「まずい、スキル発動【スパークシールド】」
『バチチチ』
水神弾を防ぐため俺は最速で展開できる雷の盾を展開した。
『ブシュウウウ』
スパークシールドにぶつかった水神弾はそのまま蒸発し消えてしまった。
あ、危なかったぁ。
今のが直撃してたら流石に俺でもまずかった。
にしても耐久力に加えて攻撃力もあるなんて、これはいよいよ勝算が読めなくなってきたな。
『ガタッ』
「ん、なんだこれ?」
その時、俺の右手の近くに一際綺麗な輝きを放つ魔道杖があった。
『なっ、そ、それは』
俺がその杖に触れると明らかにまずそうな顔をするナディア。
ほう、ナディアさんよこの杖がそんなに大事なのですね。
なら頂くとしましょうか。
『パシッ』
そうして俺はその杖を手に取り立ち上がる。
「ふははは、形勢逆転だなナディアよ」
『くっ、ま、まずい……』
目に見えて焦りを見せるナディア。
よしこのままこの杖で押し切る!
で、でもこの杖どうやって使うんだ……。
『ギュオオオ』
その時、杖から青く光出した。
「な、なんだ」
『スキル発動【サファイア・ボルト】』
「なっ!」
『バコォン』
突如として杖から放たれた青い稲妻は、宝物庫の左側の壁をぶち破ってしまった。
『ふふ、暴発したかなるほど侵入者よ、さてはお前魔道杖を使った事がないな』
「ま、まずい……」
そう言ってニヤリと笑うナディア。
これは……形成再逆転ってやつかもな。




