26話 激流王ナディア
ーーナディアの城にて
『ザパァン』
「着きましたよシオン様」
「ありがとリザ吉」
俺達は真実の湖の底にあるナディアの城に潜入する事に成功した。
「ここがナディアの城か」
「はいシオン様、外観からわかった事ですがこの城には本館が1つに別館が2つあるようです」
「ほう、なるほどな」
そんな事まで調べてたのか。
リザ吉はやはり優秀だ、うん絶対仲間にしよう。
「おそらく小次郎さんや村長は別館にいると思われます、なので俺はそっちを探そうと思います」
「わかった、なら俺はこのまま本館を進んでナディアに会うとするよ」
「かしこまりました、シオン様お気をつけて」
『ザプッ』
そう言ってリザ吉は再度、湖の底に戻っていった。
さてと、別館に行ったリザ吉のためにも俺はここ本館でナディア達の注意を引くのが良さそうだよな。
「スキル発動【ハイパーサウンド】」
『すぅ、ナディアァァァァ、出てこぉぉぉぉい!!』
俺は城中に響き渡すほどの大きな声を出して、ナディアを誘き寄せる作戦をとった。
スキル【ハイパーサウンド】は、自身の声を一時的に爆音に変えるスキル。
これだけ大きな声を上げれば、さすがにキレてこっちへ来るだろう。
『ズドドドド』
ほらね、でっかい足音が城の奥から聞こえ出したぞ。
さぁてナディア、お前も一瞬で捕まえて……ってデカっ!
『誰だ!この私の城で騒がしい音を出したのは!』
「嘘だろ、なんだよこいつ!」
『お前かぁ!!』
現れたおそらくナディアは、全長10メートルは優に超えている大きな水竜だった。
てか、レパルスはこんなのと領土争いしてたのか、よくコイツと争えたもんだよ。
「お前がナディアか!」
『そうだ小さきものよ、そしてうるさいわ!
食らえスキル発動【ドラゴンウィップ】』
「い、いきなりか!?」
『バシィン』
そうして俺は、ナディアの尻尾による攻撃をモロに受け10数メートルほど吹き飛ばされる。
『ガラッ』
「ぐはっ、つ、強すぎる……」
正直、三王とかレパルスを見て大した事ないなとか思ってたけど、ナディアは別格かもな。
『ほほうまだ息があるとは、ただの無礼者では無かったと言う事か』
尻尾の攻撃を受けて思ったが、こいつの身体めちゃくちゃ硬い。
おそらく俺の持っているスキルではコイツの肌にキズはつけられない可能性もある。
さてさて、ダンジョン入って初めてのピンチって事になりそうだぞ。
「無礼者?いやいや失礼すぎるだろ、俺は未来のダンジョンの王だぞ」
『ダンジョンの王?ふははは、何を言っているのやら』
「笑うな!お前だって俺の配下にしてやるんだからな!」
『やれるものならやってみろ、スキル発動【ドラゴンウィップ】』
「ま、またそれか」
『バシィン』
そうして俺はまたドラゴンウィップをモロに受け、吹き飛ばされてしまうのだった。




