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『1章完結!!』光と闇の継承者~初代最高神が生まれる時~  作者: 加藤 すみれ
2章 旅立ち

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”守りたい”は命を代償にしてでも

夕暮れ時。

訓練が終わり、誰もいなくなったはずの訓練場に7人の人影がある。

「それじゃあ、初めてもらいましょうか」

マリサがそう言うとともに、マイとスイレンが向き合い、構える。


そんな中スミレは、マイの背中を見ていた。

怯えたように腰を曲げ、その体は震えている。


ー本当は、戦いたくないはずなのに......

死にたくないはずなのに......何故?ー


「それでは、始め!!」

その合図とともに、スイレンが動く。

素早く腰に巻き付けてある本を取り、紙をちぎってマイの足元に投げる。

「蒼の茨」

紙から蒼い茨が飛び出す。

そして、その茨はマイの足に巻き付く。

「きゃっ」

身動きが取れず、慌てたマイは裾の中にある杖を取り出す。

杖の先に魔力が集まる。

「ミスト!」

杖の先から、マイを囲むように霧が広がっていく。


「ちっ」

スイレンは舌打ちすると同時に、本から紙を破り取る。

今度は投げずに、マイのいる方に絵を向ける。

「ウィンド」

紙から目で見える風が具現される。

霧が飛ばされると、そこにマイはいなかった。

スイレンは、冷静に当たりの魔力を探る。

その時、背後から一つの魔力が近づく。

「ウォーターバレット!」


スイレンはしゃがんで避けた。

そして、本をマイに向ける。

「双剣の乙女」

本から二つの剣を持つ少女が現れ、その剣でマイを切ろうとする。

その光景を見ていたスミレは慌てて止めようとした。

「まっ......」

その言葉は間に合わず、剣はマイを切った。


はずだった。

切られたものは、水となりぱしゃんッという音とともに地面に落ちた。

スイレンは、少し驚いたような顔をして一瞬固まった。

その一瞬のスキをマイは見逃さなかった。

「アクア・ブレイド!!」

背後から声が聞こえたと思ったと同時に、スイレンの首に水の刃が少し刺さる。

たらっとスイレンの首から血がたれた。


「そこまで!!勝者、マイ!」

マリサの声で試合は終了した。


「マイさん、すごいです!」

リリナが目を輝かせながら、マイに走り寄り言った。

「うん、ありがとう......」

そう言ったマイの顔はどこか吹っ切れたようだ。

マイはスミレのもとに行くと頭を下げた。

「スミレさん。

私もあなたたちの旅に連れて行ってください」

その声は力強く、迷いはなかった。


「なぜ?だって、この旅は......」

「私、戦っていて思い出したんです。

私にとって何が大切なのか」

そう言いながら頭を上げる。

その顔は、笑っていた。

「私、この国の民を守りたいんです。

そのためなら命だってかけられる」

その言葉にスミレははっとする。

ーそうか、”守りたい”。

その思いが、この子を前に押したんだ......

私と同じー

それに気が付いたスミレが口を開いたその瞬間。

二つの声が遮った。


「面白いわね。あなた」

「そうねぇ、でもぉ、私はこの子が気に入ったわぁ」

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