第二十九話 盗賊狩り……したいなぁ
あの後、時間が危ないことに気付いて早急にログアウトした。
急ぎ過ぎて会話を一方的にぶった切ったが、
彼奴なら、まぁ察してくれるだろ
明日は朝早くからプレイする予定なので、セットを外し、そのままベッドにダイブ。
疲れていたこともあって、泥のように眠る。
そしてログイン
クロスは先に来ていたようで、俺が現れると直ぐに質問をぶつけてきた。
「で?盗賊といったって、具体的にはどうすんだよ?」
……確かにこの企画の言い出しっぺは俺であるが、実の所俺も深く考えてはいない。しかし、
「まぁ『本物』を見ないことには分からん。商隊狩りの前に、まずは盗賊狩りの方がいいか」
見本を見てから盗賊しに行こう
中途半端にはなりたくないからな
やるからには徹底的に……
そしてあわよくば宝でもあれば良きかな
……あまり期待はしていないが、
カルマ値を何とか出来る宝を
「おう、分かったぜ。で?どこに居るんだ?」
「そんなもん俺が知るか。……街の入口を待ち伏せして、襲われているやつを追跡するか?」
「どうせこの時代の移動手段は馬車だろ? そいつを追いかければいいんじゃね?」
「それもありか。護衛は着いているだろうが」
出来ればもっとスムーズに行きたかったのだが……
四の五の言ってられない
「俺たちがアジトに行くには盗賊がどれほど強いかによるな」
「つーか、盗賊に負けるほど弱いのか?プレイヤーって」
「……商隊のルートすら知らないな。 チッ、圧倒的に情報が足りな過ぎる」
実に面倒だ。
1から調べる羽目になるとはな。
……掲示板に載っていたりしないだろうか?
流石に無いか
「まぁいい。今の俺たちにできることはせいぜいレベルを上げて、誰であろうと殺せるくらいに強くなることだ」
結局はそこに行き着く
まぁ、レベルは上げておいて損は無い
純粋なリアルスキルのみで戦っていくという特殊なやつ以外は大抵レベルが高くて少し殺しにくいだろうしな
であれば、少しでもステータスを高くしておくに越したことはないだろう
「まぁ、早い話、魔物狩りだな」
「はぁ……人斬りてぇ」
「少しは我慢しろ馬鹿。それと絶対に現実で言うなよ」
こいつの危険思想はゲームだけにして欲しい
「分かってるって」
「本当か?……万が一お前が問題行動を起こしても俺たちは庇わないからな」
沈むと分かっている船に乗る趣味は無い
自業自得だ
「なぁ!俺たち、友達だろ?」
……なるほど?
確かにそうだな
「あぁそうだな。友達だ」
「なら助けてくれよな!」
「任せろ。友達を修羅の道に叩き落とすことが友達の役目だからな」
「……冗談だよな?な?」
引きつった笑みで訂正を求めてくるが、
「ふっ」
俺は笑って受け流し、気の向くままに歩き始める
「あ、おい!冗談だろ!?って逃げんな!!」
クロスの焦った声が背後から聞こえてくるが、幻聴だと聞き流す
「さ、今日も遊ぼうか」
「おーい!」
これでとりあえず1章終了かな
とは言っても更新は止めないけどね
今みたいなペースで更新していくよ!
……ストックないけど




