8. おとぎの国のハムスター
アクセスがちゃんとあってうれしいです
毎話毎話読んでいただけているかた、本当に感謝です。
発表会のあとも、ピアノの練習をして、塾に行って、英会話教室に通ってと、なかなか忙しい小学生生活を送っていた。そんなある日のことだ、塾で授業が始まるのを待っていると、目の前をちみっちゃい男の子がトコトコと通り過ぎていった。
か、可愛い。
なんか、僕の中の女の子成分が、ものすごく刺激された。
「かなたくん、ああいうのが好み?」
「悪い?可愛くない?」
優里ちゃんをちょっとキツめの視線で見た。
「可愛い、ね」
くすくすと優里ちゃんが笑う。
「そういうのが好みか」
優里ちゃんもその子のほうをみた
「私はカッコいいほうがいいなあ。でも、かなたくんもそんな顔するんだね。意外」
「どういう意味?」
「女の子の顔してる」
そ、そうなのか?でも、そいつのことを知ってる子はいなかった。あれから、なんとなくそいつのことを目で追うようになった。トコトコ歩くところが、可愛い。お姉さんが、ナデナデしてあげたい。同い年だけど。この願いはもう少し後で叶えられることになるんだ。
そう、これはお前のことだ。
一方で毎月の模試では、変な名前の男の子が掲示板を賑わすようになった。
「水無月至馬」
1位だったり、2位だったり。僕とお前の名前が書いてあって、大差で三位の名前が書いてある。
この頃お前は僕が同じ教室にいたことなんかどうでもよかったんだろうけど、僕にはそんなことはなかったんだ。
そんなある日、いつものように塾で座っていると、いつもは僕の前を通り過ぎるお前が、立ち止まって僕のほうを見たんだ。
話しかけようと手を伸ばしたら、お前は真っ赤になって教室の隅っこに逃げていった。
「あれ、かなたちゃん、塾にスカートって珍しいね」
優里ちゃんが話しかけてきた。
「今日は算数がないからね。」
算数の先生がお休みとかで、この日は国語しかなかったんだ。だからスカートで来た。カチューシャもつけてきたよ。優里ちゃんからも可愛いって褒めてもらえた。えへへ。
苦手なのは数字だけで、国語とかは普通なんだよね。漢字も書けるし、読み書きも問題ない。
「学校でもだけど、なんでスカートはくだけで算数ができなくなるの?」
「僕が聞きたい」
そう返事するしかないよね。
ちっちゃい男の子って、なんかかわいいですよねー
息子もかわいかった。この頃は。
僕は人の顔を覚えるのが苦手なのですが、子供も輪をかけて苦手なんですよ、
仲良くなった子はいた、とは言ってたけど、名前覚えてこないんですよね。今でもそうてす。




