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一〇八 山の神 8/8

 山の神が乗り移ったとして占いをする人は所々にいます。

 附馬牛つくもうし(遠野郷の北北西、早池峰の手前あたり)にもいます。

 その人の本業は木挽こびき(大鋸おがと呼ばれる道具を使って木材を切る人です。木こりとは違います)です。


 柏崎の孫太郎という人も占いができます。

 彼は以前は発狂して心神を喪失していましたが、ある日山に入って山の神から占いの術を得てからは、不思議と人の心中が読めて周りから驚かれました。

 彼の占いの方法は世間一般の占いとは異なります。

 なんの書物も読まず、頼みに来た人と世間話をして、その途中でふと立って今の中をあちこちと歩き出したかと思うと、相手の顔は少しも見ずに心に浮かんだことを言います。

 例えば、君の家の板敷き(板張りの床、または床が板張りの部屋)を取り外し、土を掘ってみてください。古い鏡か折れた刀の一部がみつります。それを取り出さなければ近いうちに死人があるまたは家が焼けるでしょう

 などと言います。

 言われた人が帰って言われた通り掘ってみると必ずあります。

 このような例は指(片手か両手かわかりません)だけでは数えられません。

いちおう警告

素人が興味本位で本格的な占いに手を出すと危険です。幽霊が全く見えないほうが幽霊が微妙に見える/感じるよりも良い事もあります。ご注意ください

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