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一〇六 題名不詳 及び 一〇七 山の神 5/6

 海岸の山だというところでは毎年蜃気楼が見られます。

 その蜃気楼には外国の景色が映されると言います。

 そこは見慣れない都で、路上の馬車は激しく多く人の往来は目覚ましいものがあります。

 年ごとに家の形が違うということは無いとのことです。



 上郷かんごう(遠野郷の南部〜南東部)に『河ぷちのうち』という家があります。

 早瀬川(遠野郷の東部に広がる山々から流れ、猿ヶ石川に合流します)の岸にあります。

 この家の若い娘が、ある日河原に出て石を拾っていると、見慣れぬ男が来て木の葉などをくれました。

 男は背が高く顔は朱のような色だったそうです。

 娘はこの日から占いの術を得ました。

 この人ならざる男は山の神で、娘は山の神の子になったのだと言われています。

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