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ももでん!  作者: さとうこうじ
第一部
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38/49

第四章 34話 元服

父から戦いの手解きは、常日頃より受けていた。

そうした最近のモモタウロスは、始めた4年前より成長してはいた。

素手と弓の腕は、互角になりつつあった。

槍と乗馬は、そこそこ。

剣術と戦における兵の動かし方が、未だ落第だった。

で、未だ未だ父の背中は遠くに見えた。

そして初陣は今、的(まと)は迫る賊の群れ。

狙いやすい的であった。

眉間に刺して行くだけ。

向かう賊を18人、1人弓で仕留めた。

そう、彼はここで戦士としての童貞を捨てた。

村を見渡すと大方の雌雄は決した様だった。

そして村は、朝日が登るのを待たずに勝ちを収めた。

賊の群れの首が並んだ。

仕留めた首領らしき首をもらい皆から次の日の祝いの宴で大いに褒められた。

そしてその夜。

彼は童の貞(わらべのみさお)を捧げた。

捧げた相手は、あの娘と村の女達。

この村は、認めた客人をこの様にもてなすらしい。

結局実家に戻ったのは、家を出て6日後の昼だった。

寝台の上で取り込み中の両親に、塩に漬けた首を桶から取り出して見せた。

父は、大いに喜び息子を認めて元服させ、背中に自分にもある同じ刺青をひとつ彫った。

母は、息子が女を知ったと知って大層喜んでみせた。

モモタウロスは、この時の母がはしゃぐ姿が何だか堪らなく恥ずかしかった。

それから、ひと月ほど村には行かず気が向いて久々に村へ行くと、村は焼け落ちていた。

焼けた村の門跡の前に、村人達の首が並んでいた。

あの娘もいた。

が、1人足りない。

のちに、あの時に村を襲った残りの賊を相手した戦において、賊の群れの中に彼を見た。

そしてその戦の勝利の後、かつての村の見張り守りを、生きたまま手足をもいで焼き殺した。

両親とのいい笑い話である。

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