第四章 33話 闇夜の中
モモタウロスは村長が左手に手斧を持っているのに気づいて、これから何かと争う事を察した。
村が襲われるのなら自分も加わり加勢したい旨を、外に向かい指を指しその後自身の胸を拳で1回叩いて表した。
面食らった村長の左手から手斧を取り上げて、娘と地下へ逃げろと言って扉の向こうに2人を押し込み床の扉を閉めた。
村長の寝室に何か武器はないかと探しにいくと、壁に掛けている弓と1束12本の弓矢を5束と矢入れの担ぎを見つけた。
外はまだ騒がしくは無いが、人の匂いがする。
明らかに村人とは違う野蛮ですえた匂い。
モモタウロスは、自慢の夜目で玄関扉を静かに開けて辺りを見回した。
村の門の前に人影が4人。
毛皮の帽子は顔を覆い目出しになっている。
身体も毛皮で包み腰には剣で弓も携えている。
開いた門の外にまだ居るがここだと全容が確認できない。
賊の先立ちの4人に1人は生捕りにするかな?と決して、静かに夜の闇に紛れて賊に近づいた。
村人達も起きて賊達の様子を見ているようだ。
そして、賊は雄叫び上げて走り出した。
先頭の4人の後には無数の賊がついて来ていた。
村人達も弓矢で応戦した。
そんな村人達の動きを見て気づいたが、多分この村は何度もこの手の襲撃を受けている。
村の柵も、見張り守りが厳重に出入りを守っている事も、村の真ん中の道が小屋のある地面より人1人の高さ程低く作られていて、いざ侵入されても弓で反撃がし易い様にしているのも、村長の家の裏にあるあの墓達も、そして先程の遠吠えも賊が来たぞと警戒を促す合図だったのかも知れない。
そう思い、1人残らずやると考えを改めた。




