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第四章 32話 遠吠え
塩気の無いきのこスープと羊の干肉を夕食に振る舞われたモモタウロスは、この家で一夜過ごす事となり村長に寝室まで案内された。
寝室の寝台の前に娘がいた。
モモタウロスが来るのを待っていた。
娘は麻の肌着姿だった。
膨よかな胸を麻衣で巻き、あとは腰衣をつけただけの姿。
蝋燭の灯りが、対の2人の陰影を寝室の壁に写した。
モモタウロスは、そんな白い肌を露わにした娘を凝視出来ずにいた。
耳まで赤くなった。
自分の心音が静けさの耳鳴りより徐々に鮮明に鳴って来るのが分かった。
と、村の外から遠吠えがした。
突然聞こえた鳴りに娘は怯えてしゃがみ込んだ。
村長も慌てて部屋に来た。
モモタウロスは、まずい誤解されてしまうと思ったがどうやら違うらしい。
村長は、急いで2人を居間まで引き連れ床下の扉を開けて地下に行く階段を下る様に促した。
娘が机に置いていた蝋燭の灯火を取り地下へモモタウロスを案内した。
が、モモタウロスには分からなかった。
何故彼等が、遠吠えごときでそこまで怯えているのか?
あんな、人が狼を真似た遠吠えに怯える必要があるのか?と。




