第四章 12話 宴の席にて
無事に契約が締結したこの日の夜空の下、ここは村の中心にある広場にて村を上げての宴会が執り行われようとしている。
主催者アムルの呼びかけに応じて村人は、ありったけの酒と料理を準備した。
貴重な蜂蜜酒と、子ヤギの丸焼きに、ヤギ乳のチーズ鍋とそれに浸す山菜やパン、などなど年に一回もない力の入れようである。
アムル達のもてなしに感謝の意を示す、ハシムとモモタウロス。
そして、夜空の下での宴会が始まった。
夜空の下テーブルを囲む。
皆同列で貴賓席などない。
野味のある豪快な料理ばかりの宴は徐々に盛り上がりさながら収穫祭の様だ。
ハシムは、アムルとモモタウロスに挟まれる形で座して食事をしていた。
ハシムは、アムルに「アムルさん、所であのさっきの手紙ってちなみにどんな事かかいてたんだい?」と尋ねてみた。
するとアムルは「この手紙かね?ギリシャ語は読めるのかね?ハシムさん?」と逆に尋ねた。
首を横に振り読めないジェスチャーをするハシムにやれやれとアムルは「わかった。じゃーザックリ読んでやるかな」と言って、こほんと一回咳払いをすると手紙を眼前まで上げてハッキリとした口調で読み上げた。
極めて軽いノリの文章。
読み終えたアムル曰く、このぎりぎりギリシャ語にも見えなくはない記号は、間違いなくご主人様からの手紙だよと自身の眼前に垂れていた白髪をかき揚げ苦笑いした。
色々と察したハシム。
で、横にいた娘達三人といつのまにか消えたモモタウロス。




