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11杯目、燃える瞳

 拝見してどうすると言うのだろう。

 こんなに綺麗なのに、何てエロいことを言うんだろう。

 これはまさか、脱童貞チャンス――この身が童貞かどうかすら定かでは無いのだが――なのではないだろうか。


 ・・・いやいや、こんな高嶺の花を絵に描いたような人が、そんな簡単にエッチさせてくれないだろう。からかわれているだけだ。本気にすれば痛い目を見る。俺は9杯目のグラスをグビグビと空にする。


「いや、まぁ、それは何というか・・・」


しどろもどろになる俺に彼女は告げる。


「フフッ、もちろん、真昼間に、しかもこんな場所で出しちゃダメよ?皆がビックリしちゃうわ。

 スラムの近くに、私の行き着けの酒場があるの。そこで今晩会えないかしら」


 マジか。


 まさかこんなにあっさりとエッチ出来ることになるとは思わなかった。しかもこんな綺麗なお姉さん相手に。これは行くしかない。俺は10杯目のグラスを空にした。


「よろこんで!詳しい場所はどこでしょうか」


「じゃあコレを。私の名前はシャーロットよ」


 彼女は、メモのようなものを取り出し、サラサラと書いてこちらに手渡してきた。時間と、待ち合わせ場所への地図が書いてある。


「おお、ありがとうございます!」


「・・・じゃあ、確かにね。楽しみにしてるわ」


 彼女は注文していたフルーツジュースをコクコクと飲み干すと、会計を済ませて颯爽と外へと出て行った。


 俺は11杯目のグラスを空にしつつ、その後ろ姿をぼうっと見つめる。

 俺の視界のすみで、何故か燃えるような目でこちらを凝視するソアラの視線を感じながら・・・。



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