表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『あの日の「ここ」から』  作者: てぃな


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
34/35

エピローグ いつもの場所

初恋は、いつか忘れるものだと思っていた。

でも忘れられない恋もある。



あの日から、何年か経った。

季節が変わって。

環境も変わって。


私たちの生活も少しずつ変化した。



それでも。


変わらないものがある。



「柚。」


名前を呼ばれる。


振り向くと。


そこには、昔から知っている人がいる。


十八年前。


転校してきた男の子。


一度離れて。


長い時間を越えて。


もう一度、好きになった人。



「何?」


聞くと。


湊くんは少し笑う。


「いや。」

「呼んでみただけ。」



昔も。


同じことがあった。


名前を呼ばれるだけで嬉しかった頃。



でも今は違う。


あの頃のような、届かない初恋じゃない。


隣で笑ってくれる人。


これからの未来を一緒に考えられる人。



「ねえ、湊くん。」

「ん?」

「小学生の時のこと、まだ覚えてる?」


湊くんは迷わず答える。


「覚えてるよ。」



「でも。」


湊くんが笑う。


「一番大事なのは、今だと思う。」



十八年前。


私はただ、小さな声で言った。


「……ここ。」


それだけだった。



あの一言から始まった恋は。


長い時間を越えて。


今度はちゃんと言葉になった。



初恋は、終わるものじゃない。


叶うまで、続くこともある。



春風の中。


私は隣にいる人の手を握る。


十八年越しの初恋は。


今も私の隣で、未来へ続いている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ