表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我ら救世傭兵団!  作者: zionPoP
81/225

明るい未来と暗い過去3

 船倉に下りると、美女入りガラスケースの前でウィンが腕を組んでいた。


「おい! いくらなんでもそれにまで手え出すってんなら、てめえとの付き合い方考え直すぞ!」


「ふっ……相変わらず馬鹿だなお前は。僕がそこまで女に飢えてると思うのか?」


 きざったらしっく髪をかき上げながら、ウィンは答えるが、その表情は心なしか固い。


「……僕はね、このヌーロンという生体兵器に興味があるんだ」


「男だったら誰でも興味あるだろう。なんつっても裸の美人だからな」


 呆れたという風に溜息を吐いてからウィンはまた腕を組む。


「いいか。こんなものはニームですら開発していなかった。それをあのシルクが開発しているんだぞ。お前も知っての通り、あそこの軍事技術は相当遅れているにも関わらず、だ」


「ふーん……でも、これがちゃんと動くかまだわかんねーだろ? もしかしたらポンコツかもしれねえじゃねーか」


「確かに性能に関しては、実際に起動しているところを見ないと何とも言えないな。僕が気になっているのは、その技術だよ。生体兵器ということは、コレは人間と機械が融合している存在ということになる。そんな技術なんて聞いたこともない……それにあのパームカンパニーの男の腕に仕込まれていたゴッズテックのような武器……そもそもなぜパームカンパニーがこれを所有していたんだろう……?」


 そして、段々と独り言みたいにぼそぼそ呟きだす。

 なるほど……かなりどうでもいい。

 こいつは根が小心者だから、そういうことが気になるのだろう。


「これがもしブランズ――僕らを上回る力を持っていたら……ニームが危ないかもしれないぞ」


 ウィンは俺の方に身体を向ける。 


「人口が少なく内陸国、且つ、大国と交易をしていないニームにとって、軍事的優位性は国家存続の要だからな」


「けっ、今さらあの国の心配なんかしてどーすんだよ。俺からしたら滅ぼされてくれた方がスッキリするけどな。そうなりゃもう追っても来ないだろうし」


 ウィンはいつもみたいに「ふっ」と笑うと、俺の肩に手を置いてくる。


「事はそう単純じゃないさ。もしニームが敗れるようなことになれば、大陸の勢力図は一変するぞ……僕は嫌な予感がしてならないんだ……」


 やっぱり、こいつがいつもの不安症からくる臆病風を吹かしているだけだった。


 認めたくないが俺たちは田舎者だ。情報統制された国で生まれ育ったから、外の情報を正確に把握していないのである。それだけの話だ。


「ああ、俺も嫌な予感がしてならねーよ。今日にでもこの美人を盗みに来る奴がいるんじゃねーかってな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ