夢3
「――いやいやいや、てめえ頻繁だな! ちっとは遠慮しろよな!」
「……吾だって好きで出てきてるんじゃない。君があまりにも、その――アホだから」
「うっせーよ! 救世主が人をアホ呼ばわりすんな! てめえこそ、時間がなかったんじゃねーのかよ!」
「吾が見ている使徒は君だけではないのだよ。本来なら同じ使徒に連続で会うなんてしない」
「けっ! 本当かねえ~。暇なだけじゃねーのか?」
「君は本当に……どうやったらそんな人間になれるんだろうね」
「で、わざわざ俺に文句言いに出てきたんかよ?」
「君さあ、約束覚えてる?」
「あれだろ? 俺が奇跡貰えるって話だろ? てめえ騙しやがって! 試したけど何も起こらねーじゃねーかよっ!」
「…………奇跡は目的を遂行するときにしか使えないって言ったじゃないか。それに使うと君の寿命が縮むからね。意味わかる?」
「てめえがしみったれのケチってことはわかる」
今まで感情的なものを見せなかった奴が、ようやくプルプルし始めた。
「…………もういいよ。吾がまた現れたのは、君にはもう自由はないってことを伝えたかっただけだし。端的に言うと、君はもう仕事を選べないし、ハーレムを作ることもない。少なくとも、吾の復活を阻止するまではね」
「っざっけんなよ! 俺が何をやるかは俺が決める!」
「君が五千人殺した時点で強制力が発生しているから、いくら望んでもそれは無理だよ。これからは吾の使徒として必要なことしか君には起こらない」
「うっせえっ! 俺はやりたいようにやるからな! ちょっと美人だからって何でもかんでも通ると思ってんなよ! 女を甘やかすだけの優男と俺を一緒にしてたら大間違いだぞ!」
「…………」
「ほら見ろ! そうやってだんまり決め込むってことは、てめえも俺に悪いことしてるって自覚あるんじゃねーのか?」
「あーっもう面倒くさい! 何なのこいつ! もっと気にするべき点あるでしょっ! あーほんっとに、こんなことなら契約するんじゃなかった……な、何よその目は……と、とにかく、君はもう吾の復活を阻止するまでは吾の駒だからね! やりたいようにやるのはいいけど、苦しむのは君だから! それじゃ!」
ちっ、結局、救世主とか言ってもケツの穴の小さいただの小娘かよ。




