船上生活
「ふぉあ! ふぉあ! ふぉあ! ふぉあ!」
「ふぉあ! ふぉあ! ふぉあ! ふぉあ!」
食後に甲板に上がってみると、リーとラダがいた。
「何やってんだてめえ?」
「何、って、見て、わかるだろ、修――行だよ」
リーに合わせて拳を突き出しているラダが必死な様子で答える。
「マジでこいつに弟子入りしたのかよ……まあ馬鹿なガキだとは思ってたけど、ここまでとはな」
「ふぉあ! ふぉあ! ふぉあ! ふぉあ――」
社長がまったく相手にされないのも格好が悪いので、さっさと移動しよう。
とはいえ、する事がない。
ルマンがウィンの女になった今、この船の女といえばガキとガキみたいな化け物しかいない。
何かやることはないかと、船内をうろうろしていたら、作業着を着たイバンに出くわした。
「よお、社長。暇そうだな?」
「馬鹿、今めちゃくちゃ忙しいんだよ。てめえこそ何してんだ?」
「ちょっとボイラー室の点検でもしようと思ってな」
このイバンというハゲは、傭兵団にいただけあって戦闘経験もある上に、細々とした事もこなす奴らしい。将来的には、ルマンよりもこいつの給料を上げてあのビッチを虐めてやろう。
「そうか、ご苦労。よろしく頼むぜ」
「ところでよ、この会社って名前あるのか?」
「名前? そんなのいんのかよ?」
「そりゃいるだろう。あんたが裏組織でも作りたいってんなら話は別だが」
それはだめだ。
犯罪者集団では意味がない。
俺はまっとうに稼いでまっとうなハーレムを作るんだ。
「心配すんな。あっちに着くまでには考えとくよ」
肩を竦めてからイバンは階段を下りていった。
「会社名か……」
というよりも、この船に積んである武器を売った金で何をするかを考える必要がある。
そういうのこそが社長である俺の仕事だ。
「ガールズパブ……いやいやルマンは性格的に無理そうだ。ミュウの奴なんかは向いてるだろうが……止めといた方がいいな……まっとうから一番遠ざかる気がする。もう一人は論外だし」
今いるのは、元特殊部隊員が三人と現役と思っているのが一人、そしてチンピラ上がりが十数人。
「だめだ! 何も思い浮かばねえ。こういうときは保留だ、保留!」
取り合えず、昼寝でもしよう。




